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孝行息子が変~身!?するテクノスリラー、欲望渦巻く未知の世界を描くドラマ

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今秋もスーパーヒーローや世の終わり/大惨事に纏わる被害妄想アクションモノが目白押しで、同じようなパイロットを続けざまに観ると、どれがどれだったか?訳が分からなくなるほどです。 数ある似たり寄ったりの新ドラマの中で、CBSの「Limitless」はキャラの動機に惚れて’続きが観たい’と思った作品です。映画「リミットレス」(2011年公開)の続編をテレビシリーズ化したもので、新しいキャラが水先案内人をしてくれます。 【動画】「LIMITLESS」トレーラー ブライアン・フィンチ(ジェイク・マクドーマン)が、FBIが支給するNZT(神経昂揚剤)を服用して、12時間強化版ブライアンに変身、脳機能を100%活用して事件解決に協力するテクノスリラーで、CBS局お得意の一話完結型犯罪捜査モノでありながら、筋は1本通っている連続ドラマ仕立てです。 limitless01.jpg 続編の主人公ブライアンに抜擢されたマクドーマン。「Manhattan Love Story」で好演していたが、ABCが容赦なく打ち切り、画面から姿を消してしまっただけに、期待のドラマで復帰は大歓迎。 WENN.com ミュージシャンとして大成できなかった負け組ブライアンのリベンジや野心からではなく、強化版ブライアンになって得た知恵を生かして、難病にかかった父親を救うことが目的なのです。今時珍しい親孝行なダメ息子です。降って湧いた第二の人生を、身内とは言え、人のために使うとは…何と殊勝な青年ではありませんか? limitless02.jpg 左からヒル・ハーパー(ボイル捜査官役)、マクドーマン、メアリー・エリザベス・マストラントニオ(プロジェクトを仕切るプーラン捜査官)。ハーパーは、どんなキャラを演じても、いつも暗~い....WENN.com ブライアンの浪花節的行動に惚れて、’続きが観たい’と思ったのは私だけではありません。評論家仲間の間でも、今秋の期待できるドラマトップ5位に必ず上がります。しかし、8月10日に実施されたパネルインタビューでは、映画で主人公エディ・モーラを演じたブラッドリー・クーパーの’シリーズ関与度’が論点となりました。大統領選に出馬したモーラ上院議員=政界の黒幕として、映画撮影の合間に、時折出演する他、創作からキャラ設定まで深く関わっているなど、微に入り細に入り説明がありました。続編ですから、「エディ以外の人間に、NZTは効き目があるのか?’負け組’ブライアンに戻った時、どのような副作用があるのか?などを探りたい」とクリエイターのクレイグ・スウィーニーが述べました。 一方、ソニー系列のオンライン放送局Crackleの初のオリジナル作品「The Art of More」は、未知の世界を垣間見ることが大好きな好奇心満々の方にお薦めしたいドラマです。ブルックリンのブルーカラー社会で育ったグラハム・コナー(クリスチャン・クック)が、米陸軍兵士としてイラクで関わった骨董品窃盗団とのコネを利用して、NYの著名なオークションハウス、パーク・メイソン社に殴り込みをかけ、叩き上げのアカウント・エグゼクティブとしてのし上がって行きます。 【動画】「The Art of More」トレーラー artofmore01.jpg グラハム・コナーを演じる英国人俳優クック。ブルックリン出身の青年を演じるにあたり、「富裕層と接する時は、お里が知れないようにNYアクセントに切り替える知恵があり、密輸など違法行為に関わっている時は、荒っぽいブルックリン訛りに戻ってしまう柔軟なペテン師」と語った。英国北部出身のクックは、ロンドン生活7年にして、よそ者扱いされないために、地元人と同じ話し方をするようになった体験をそのまま活用。WENN.com 美術工芸品、骨董品、クラシックカーなどを収集する億万長者の物欲や自己顕示欲が描かれると同時に、競売会社間のクライアントの争奪戦や社内の蹴落とし合い、更に盗作、偽造などが描かれます。 artofmore02.jpg 裕福に育った不動産業界の大物サム・ブルックナーを演じるデニス・クエイド。物欲に目が眩んだ収集家と違う点は、「美術工芸品を使って権力を手にいれることが目的」とブルックナーを解説した。WENN.com artofmore03.jpg 競合オークションハウスCEOの令嬢ロクサーヌ・ウィットニーを演じるケイト・ボスワース。グラハムとのクライアント争奪戦が見もの。WENN.com 最近は、中東のテロリスト団が骨董品を盗んで高値で売る=つまり世界中の大金持ちが美術工芸品と引き替えに、テロ活動を支援していると言う恐ろしいケースが増えており、本作は一般には知られていないオークションハウスの舞台裏を赤裸々に描きます。シーズン1は10話で綴る興味津々の豪華絢爛で、同時に醜い世界を暴くユニークなドラマです。

インド色濃い?2015~16年シーズンの新作

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テレビ作品が現実(=人種の多様性)を反映していないと、所謂少数民族から文句が出て15年余りの米国ですが、ここに来て漸くアフリカ系やヒスパニック系、果てはトランスジェンダーまでがキャストに含まれるようになりました。まだまだ’お義理で配役?’感が残るのはアジア系のみですが、毎年主流が中国系、韓国系などと振れる中、今夏の数々のドラマを観て気づいたのは、2015~16年シーズンの作品はインド色が濃いと言うことです。 最も顕著なインド色は、9月7日の記事でお薦めしたABC「Quantico」の主役アレックス・パリッシュ(インド人+白人のハーフ役)に抜擢されたプリヤンカー・チョープラーです。ミス・ワールドからボリウッド入りした世界的に有名な女優で、知らなかったのはアメリカ人だけかも知れません。そのチョープラーがABCのお抱え女優になったと言うことは、例え「Quantico」がポシャっても、今後数年はチョープラーを全面的に押す意図があってのことと読み取れます。 mimura194my.jpg ABC「Quantico」の主役アレックスに抜擢されたプリヤンカー・チョープラー。今年の’インド色’の中で、一際輝くチョープラーは、容姿、才能、好感度など、どれを取っても申し分がない。 WENN.com 主役級は、2012~15年自作自演の「The Mindy Project」で、コメディエンヌのみならずプロデューサーとしても地位を確立したミンディ・カリングが最も有名でしょう。2003年オフ・ブロードウエイから頭角を現し、数々の映画やテレビ出演を経て、「ザ・オフィス」アメリカ版のレギュラーを長年務めたインド系アメリカ人です。声に敏感な私は、カリングの甲高い声に拒否反応を起こすことと、コメディ業界での苦い体験が災いしているのか、カリングの心の奥深く秘められた’怒り’を感じてしまうため、残念ながらどうしても好きになれません。コメディアンの世界は確かに’怒り’をブチまけて笑いを取る人がほとんどですが、私は温和なコメディアンが好きです。 mimura1ah.jpg Foxで3シーズン自作自演したミンディ・カリング。今月末からHuluに鞍替えする「The Mindy Project」について、「Huluのオリジナル作品に加えてもらったことが、何より嬉しい!」と、8月9日のパネルインタビューで涙ながらに語った。 WENN.com 他にも列挙すると、インド系英国人のクナル・ネイヤー(「ビッグバン✮セオリー/ギークなボクらの恋愛法則」)、エミー賞助演女優賞に輝いたアーチー・パンジャビ(「グッド・ワイフ」)、ラザ・ジェフリー(「SMASH」「HOMELAND」)などが今世紀に入って、気長にアジア人俳優インド人部門を開拓してきました。パンジャビは、「グッド・ワイフ」降板後、直ぐに主役が決まっていると報じられていましたが、2015~16年シーズンのパイロットでは見かけませんでした。来春以降なのでしょうか? mimura2ah.jpg (左から)「ビッグバン」で、インド料理や人ごみが嫌いな’変なインド人’ラジェッシュを演じるクナル・ネイヤー、「グッド・ワイフ」シーズン1で彗星の如く登場し、ジュリアナ・マルグリーズより先にエミー賞を獲得したアーチー・パンジャビ、ここ数年テレビで活躍するようになったラザ・ジェフリー。 WENN.com 助演ではありますが、今秋初めて目にするインド系アメリカ人は、上出の9月7日の記事でお薦めした「Crazy Ex-Girlfriend」で、レイチェルの隣人でプー太郎を決め込んだヘザー・パテル役に3話以降登場する新人ヴェラ・ラヴェルです。パイロットしか視聴していないので、ラヴェルの芝居はまだ観ていませんが、ジュリアード音楽院出で、「Crazy Ex-Girlfriend」のキャストに選ばれたと言う事実から、トリプル・スレットであることに間違いないでしょう。芸能界にはまだ5年足らずの新人です。 mjmura3ah.jpg 新人ヴェラ・ラヴェルは、3話から「Crazy Ex-Girlfriend」のキャストに仲間入り。ベテランに混じって、どこまでジュリアードで学んだことを発揮するか、大いに楽しみだ。 WENN.com もう一人、私が注目しているのは、「Code Black」(CBS)でマラヤ・ピネダ救急医を演じるメラニー・チャンドラです。2009年芸能界入りしたイリノイ州出身のインド系アメリカ人ですが、前出のチョープラーと同様、2007年にミス・インド・アメリカに輝いた美女です。スタンフォード大卒で、何と機械工学を専攻、4年生で学生自治会の会長を務める一方、チアリーダーとして活躍したり、空手の黒帯保持者と言いますから、正に才色兼備です。 mimura4ah.jpg CBSの医療ドラマ「Code Black」で、マラヤ・ピネダ救急医を演じるメラニー・チャンドラ。2014年には、短編コメディ「Bollywood Stripper」を制作する一方、HBOのコメディ「The Brink」でも女優としての実力を実証した。 WENN.com 【動画】「Code Black」トレーラー 「Code Black」のパネルインタビューでは、群像劇の一大キャストの一人として、発言の機会はありませんでしたが、セッション後、パイロットを観た時にキラリと輝いていたので期待していると立ち話をしました。2015~16年シーズンの新作はインド色濃いことを指摘しましたが、「この役は学ぶことが山ほどあるし、猛スピードで進むから自分の役をこなすことだけで精一杯です」との答えでした。何しろ、久しぶりの「ER緊急救命室」級の群像ドラマなので、チャンドラが演じるマラヤの人となりに行き着くのは、シーズン2以降かもしれません。 番組として、インドを前面に押し出すのはPBSが放つシリーズ「Indian Summers」とドキュメンタリー「India’s Daughter」です。米国ではPBSのMasterpieceと呼ばれる名作劇場の時間枠を設けており、世界的にヒットした「ダウントン・アビー」や「SHERLOCK/シャーロック」、シーズン2撮影中の「Poldark」など数々の名作を世に送り出してきました。Masterpiece傘下の最新作として9月27日にデビューするのが、新作「Indian Summers」です。 【動画】「Indian Summers」トレーラー ヒマラヤ山脈の麓にあるシムラは、英国人統治者=政界の黒幕が、毎夏避暑に集まって来る小さな村です。未亡人シンシア(ジュリー・ウォルターズ)が牛耳るロイヤルクラブで繰り広げられる人間ドラマを描きます。英国領インド帝国の終焉を勘付き、必死でしがみつく英国人、盛り上がる反英感情や独立運動に勤しむインド人を対比します。1932~47年の15年間を描くMasterpieceお得意の歴史小説と言えるでしょう。 逆に、一見近代化したようで、実はカースト制度が根強く残る現代のインドの恥部を暴くのが、ドキュメンタリー「India’s Daughter」です。2012年12月に首都ニューデリーで起きた集団暴行を、被害者の両親、加害者、被害者死亡後のデモ行進、警察や加害者の見解、文化人のコメントを映像とインタビューで綴ります。男尊女卑文化や貧富の差など、事件の発端や背景を探りますが、世界中が見守る中、インドは変わるのでしょうか?こんな惨たらしい事件を目の当たりにして、国内のみならず世界中からプレッシャーがかかっているにも関わらず、インドはこのドキュメンタリー映画の公開禁止を言い渡しました。サンディーフック小学校以降、米国の銃乱射事件が、毎日一件の割で発生している事実に触れた時と同じく、また喉元過ぎれば….で終わってしまうのでは?と不安になります。 【動画】「India’s Daughter」トレーラー

事実は小説よりも奇なり!を実証する最近のドキュメンタリーが面白い

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1999年に米国で制作されたドラマは29本でしたが、今年は400本に至りました。奇しくも、私がテレビ評論家として業界を内側から見るようになったのも、過去15年ほどになります。この数字を見た時に、私が2010年あたりから、唸るほどの秀作が出現しなくなったと嘆くのは、この水増し状況が原因だと気が付きました。13倍強に希釈すれば、1本1本の濃度が薄まる=悪くはないけれど、毎週続きを観たい!と思わない凡作がほとんどなワケです。むやみに数を出せば良いってもんではないと実証されたことになります。 秀作を生み出す力のあるクリエイターの数に限りがあるので、並みの放送作家は、苦肉の策として映画やテレビシリーズのリメイクやスピンオフ、あるいはジャンルを超えたハイブリッドなどをひねり出しますが…それでも、スピルバーグのお墨付き作品がどれもヒットしないのは、視聴者の目が肥えているからでしょう。更に、映画とテレビの境界線がぶれ、映画館からお茶の間に’鳴り物入り’スーパーヒーローモノが多数侵入して幅を利かせ、ユニークなドラマが生まれ難い環境になってしまいました。 今秋、ユニークで斬新な作品は、「Flash & Bone」(9月3日にご紹介)「Crazy Ex-Girlfriend」(9月7日)と「The Art of More」(9月10日)の3本しかありません。実に情けない限りです。 暴力沙汰で目も当てられないドラマや、結末見え見えの面白くない作品に無駄な時間を費やしたくないので、当然のことながら最近とみにドキュメンタリーに手が出てしまいます。特記に値する作品として 2013年1月30日にHBO「Mea Maxima Culpa: Silence in the House of God」 2013年2月28日にPBS「The Central Park Five」 2014年4月21日にPBS「A Fragile Trust」 をご紹介しました。自分なりに分析してみたところ、所謂’暴露モノ’ドキュメンタリーは、何度観ても飽きが来ないと判明しました。悪事や嘘を重ねて来たにも関わらず、良心の呵責を感じるどころか、周囲の人間や生い立ちの所為にするサイコバスの’とどのつまり’が明確で、爽快感があるからでしょう。 2014年11月からShowtimeで繰り返し放送されている「Stop at Nothing: The Lance Armstrong Story」は、癌を克服してツール・ド・フランス7連覇を果たし、自転車ロードレース界のみならず「叩き上げ根性」や「アメリカン・ドリーム」の権化として一世を風靡したランス・アームストロングの栄枯盛衰を描いています。 【動画】「Stop At Nothing: The Lance Armstrong Story」トレーラー ドーピング疑惑で痛い所を突かれると猛烈な攻撃に出る、後ろめたさの裏返しとして責められる前に相手を責める(名誉毀損や損害賠償などの訴訟好きとして有名)など、アームストロングを敵に回した自転車レースの先輩/同輩/後輩や使用人、ジャーナリストなどへのマフィア的行動を記録した作品です。プロデビューから、’時代の寵児’がタイトル剥奪、水泳、トライアスロンを含む自転車競技から永久追放されるまでを描きます。 2010年12月米国で公開された映画「All Good Things」(邦題「幸せの行方」)をご覧になった方に特にお薦めしたいのは、映画を制作、演出したアンドリュー・ジャレッキーがHBOのために制作した「The Jinx: The Life and Deaths of Robert Durst」です。 AndrewJarecki01.jpg 過去10年余り、ロバート・ダーストで頭が一杯だったアンドリュー・ジャレッキー。生まれ育った環境は同じでも、「NYの黒幕一家の御曹司に掛けられた期待とプレッシャーに押し潰されたダーストは、世捨て人になるしか道がなかったように見受けた」と、ジャレッキーは印象を述べた。確かに、ダーストの眼は完全に光を失って、魂が抜けたようだ。 WENN.com 映画でライアン・ゴスリングが演じたキャラのモデル、NYの不動産王ダースト一族の長男ロバート・ダースト(当年とって71歳)の気味悪い生き様と妻、友人、隣人の謎の死を6話で検証するドキュメンタリー・シリーズです。 【動画】「THE JINX - The Life and Deaths of Robert Durst」トレーラー 本作も、アームストロング同様、良心の呵責、他人への思いやりに欠け、コントロールが効かなくなると周囲や環境の所為にするサイコバスの成れの果てを全米に披露しました。動かぬ証拠をダーストに提示したシリーズ最終回で、マイクを付けたまま入ったトイレで呟いた犯行を認めるかのような独り言が、そっくりそのまま放送され、後日逮捕、追訴に繋がり、ドキュメンタリーの力を証明する結果となりました。 今年1月8日に実施された同シリーズのパネルインタビューで、ジャレッキーは初めてダーストと会った時の模様を「握手した時に、少なくともガルベストンで隣人の遺体を解体した『手』を握っているんだ!と妙な気持ちになった」と語りました。映画同様、約5年の歳月をかけてドキュメンタリーを制作した動機について、「生まれ育った環境が酷似しているので、どこでどう間違うとサイコパスになるのか?に大いに興味があった」と言います。それでも、興味半分、恐怖半分だったようで、「ダーストの操り人形/スポークスマンに利用されてなるものか!視聴者に判断を委ねるために、飽くまでも証言の一部とするのが自分の使命だと信じていた」とジャレッキーは固く決心して撮影に臨みました。 TCA賞、エミー賞受賞時、ジャレッキーは「これまで完全に無視されてきた妻キャシーさんの遺族に、何らかの結末を提供することができて嬉しい」と述べました。それにしても、金と力で’お裁き’を巧みに免れてきたダーストですから、逮捕されるまでは’消される’のでは?と危惧して、「一家で身を隠していた」と言いますから、サイコバスを暴露するドキュメンタリー制作は命がけ!です。 PBSの「The Central Park Five」のように、真犯人の逮捕に繋がったり、「The Jinx」のように逮捕、追訴など、好ましい結果を生み出すドキュメンタリーは、爽快感がありますが、今秋プレミアが待たれる次の3作は、遺憾ながら問題提起に終わっています。 9月28日、HBOで放送される「San Francisco 2.0」は、ITに乗っ取られた「霧の町」サンフランシスコの現状を描くドキュメンタリーです。ゴールドラッシュで発展、60年代はヒッピー、70年代はゲイが集まる反体制文化の中心地として全世界に名を馳せたサンフランシスコ。しかし、IT産業が集中していた地域(パロアルトやサンホセなど)が既に満杯となり、近年サンフランシスコに住んでIT企業のバスで通勤する若者が急増していることに目を付けたデベロッパーが、あらゆる手を使ってIT成金しか住めない町に創り替えようとしています。ここ数年、毎年サンフランシスコに出張する機会に恵まれ、建設ブームでLAとは打って変わって活気に満ちているなーと肌で感じていましたが、本作はブームの裏を暴き出します。 【動画】「San Francisco 2.0 」トレーラー 本ドキュメンタリーは、「デジタル・ゴールドラッシュ」と呼ばれる好景気再来の裏で、住み慣れた町を追い出されて路頭に迷っている庶民が急増している現実を指摘します。しかし、一攫千金を夢見て博打打ちが集まって来る町は、物理的/金銭的/精神的に住めない庶民を排出します。マンハッタン、ヴァンクーバー、ロンドンなど、過去の例は多々あります。資本主義社会では、致し方のないことですが….本作を制作したアレクザンドラ・ペローシーは、解決策のヒントさえ与えてくれませんでした。 10月10日放送開始となるShowtimeの「Prophet’s Prey」は、カルト教団の指導者が終身刑+20年の禁固刑に服しているにも関わらず、1万人余りの信徒は刑務所から送られて来る説教を’殉教者の声’と崇め、益々団結を固めていると言う、いとも恐ろしく、悲しい事実を突きつけます。 【動画】「Prophet's Prey 」トレーラー 一夫多妻制を飽くまで主張してモルモン教から分派せざるを得なくなったThe Fundamentalist Church of Jesus Christ of Latter-Day Saints(FLDS=末日聖徒イエス・キリスト原理主義教会)の歴史に始まり、2002年教団の指導者となったウォレン・ジェフス(当時、46歳)の「神に選ばれた預言者」としての独裁振りと狂気の沙汰を綴ります。信徒が外界で稼いで来た収入を吸い上げて構築した孤立共同体は、自給自足、外界から完全に隔離して、信徒の反発の芽をもぎ取ります。ジェフスは’神のお告げ’と称して理不尽な規則をでっち上げ、従わない者は最後の審判で刑罰に処されると脅します。信徒は幼い頃から労働にふされ、一般教養ではなくFLDSの歴史を14~15歳まで叩き込まれて、洗脳されます。重婚や未成年者への性的行為がもっともセンセーショナルに取り沙汰されていますが、ジェフスが服役しているにも関わらず、信徒の盲目的な従順=信仰が何よりも怖いと思いました。何世代にも渡って、この手のカルト教団で洗脳されると、常識や教育を施されていないため、考えることができなくなっているのでしょう。刑務所を解錠したのに、囚人が脱獄したがらないのは、外界で生き延びる知恵も勇気も好奇心もとっくの昔に摘み取られてしまい、恐怖におののいているからに違いありません。信仰の刑務所に閉じ込められている人を救うことは、至難の技だと実証した、切ないドキュメンタリーです。 最後は、米国では11月16日PBSで放送予定のドキュメンタリー「India’s Daughter」です。9月15日の「インド色濃い?2015~16年シーズンの新作」で既にご紹介しましたが、2012年12月にニューデリーで起きた集団暴行殺害事件を検証する生々しいドキュメンタリーです。本作も「San Francisco 2.0」や「Prophet’s Prey」と同じく、男尊女卑やカースト制度の虜になっているインド人を解放するのは、外圧と同時に教育で内側から変える努力です。気が遠くなる話ですが、鉄は熱いうちに打て!の言葉通り、今こそはじめの一歩を踏み出すしかありません。 【動画】「India’s Daughter」トレーラー

差別撤廃宣言には、まだまだ程遠い!エミー賞

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第67回エミー賞授賞式が9月21日、無事終了しました。例年、誰が受賞するかを予想して欲しいと依頼されますが、今年は本サイトのスペシャル動画企画「第67回エミー賞授賞式直前のハリウッドに行ってみた!ハリウッドの達人に聞く!エミー賞授賞式の楽しみ方編」の第1回~第4回でノミネートされている俳優の中で、受賞して欲しい!と切望している人の名前を数人あげました。 どうでも良い年が何年か続き、今年も希望的予想は一応あったのですが...9月18日に思い立って、好みに執着しない現実的な予想を書き出しました。 最優秀ドラマ:「ゲーム・オブ・スローンズ」 最優秀主演男優賞:カイル・チャンドラー 最優秀主演女優賞:ヴィオラ・デイヴィス 最優秀助演男優賞:ピーター・ディンクレイジ 最優秀助演女優賞:エミリア・クラーク 最優秀コメディ:「Transparent」 最優秀主演男優賞:ジェフリー・タンボー 最優秀主演女優賞:ジュリア・ルイス=ドレイファス 最優秀助演男優賞:トニー・ヘール 最優秀助演女優賞:アリソン・ジェニー この予想一覧表を手に、放送を観たところ... 最優秀主演男優賞:ジョン・ハム 最優秀助演女優賞:ウゾ・アドゥーバ   最優秀コメディ:「Veep」 の3賞を外しましたが、打率は7割と過去最高を記録しました。 400j.jpg 悲願のエミー賞を手にしたジョン・ハム(左)は、個人名を長々と羅列して謝恩スピーチをした。愛犬の名前まで含まれていたと後で判明。カイル・チャンドラー(右)に2本目のエミー賞を持って帰ってもらいたかったのは私だけではない。 WENN.com 最優秀主演男優賞の本命はハムと噂されていましたが、高視聴率を獲得した「HOUSE」で熱演したヒュー・ローリーが毎年ノミネートされていたにも関わらず、投票権を握っているテレビアカデミー俳優グループは、今年で最後だからと言うお情け票を投じなかった過去の実例がまだ記憶に新しいからです。とは言え、私が長年肩入れしてきたチャンドラーに2本目のエミーを手にして欲しかった!が本音です。 司会のアンディ・サムバーグは、ハムが舞台を去る後ろ姿に「僕はカイル・チャンドラーを応援してたんだけどな~~」と遺憾の意を表しました。私の言いたかったことを、そっくりそのまま、最高のタイミングで口にして頂いて、感謝感激雨嵐で~す。サムバーグの本音だったように見受けたので、今まではどうでも良かった俳優ですが、今後サムバーグを応援しよう!と思いました。 300n.jpg アンディ・サムバーグは、誰もが神経過敏になっている’差別’にさりげなく、嫌味なく触れ、好評を博した。「チャンドラーを応援していた」と司会者には珍しく私見を告白した点だけでも、私の世界では株が上がった。 WENN.com また、「Transparent」を最優秀コメディと予想したのは、今年はトランスジェンダーの年だからですが、意外にも私の大好きな「Veep」が初受賞しました。主演男優賞は「Transparent」のジェフリー・タンボーが受賞しましたが、パーティーの席で「これで少しは視聴者が増えると良いのですが」と述べ、ストリーミング配信は誰が観ているか分からないという地上波局やケーブル局の懸念を証明してしまいました。 300o.jpg 「Transparent」のトランスジェンダー役で、主演男優賞を受賞したジェフリー・タンボー。「意欲作に挑戦して、人生が変わった」と述べた。 WENN.com veep.jpg 最優秀コメディ賞は、2012年から4年連続ノミネートされた「Veep」が受賞!英国人制作陣は「米政界を風刺して、ドルを稼がせてもらえて最高!」と会場を沸かせた。チームワークの良さ+きめ細やかな手作り感+文句無しの出来栄えが、受賞に繋がったと読む。 WENN.com 式典初っ端から「人種の多様性」が謳われましたが、白人が大半を占める客席を見回したサムバーグが、「ジャッキー・ロビンソンの初試合で、『ドジャース史初の多様性をご覧あれ!』と宣言したようなものですが…」と、差別撤廃からは程遠いことを指摘しました。1890年以降白人選手はMLB、黒人選手はニグロリーグと完全に分離されていた球界で、初めてMLB参加が許され、有色人種のメジャーリーグ入りの道を切り開いたパイオニアがロビンソンなのです。 黒人女優3人がエミー賞を手にしたくらいで、「人種の多様性」などちゃんちゃらおかしいではありませんか?精々、「エボニー&アイボリー」くらいで収めておけば良かったのでは?それでも、「American Crime」でノミネートされていた数々の役者や放送作家を出し抜いて、演技派レジーナ・キングが唯一助演女優賞で評価されたのは、嬉しいことです。更に、ドラマ部門のウゾ・アドゥーバとヴィオラ・デイヴィスで総計3人です。 4603.jpg ハリウッドのパイオニア・トリオは、(左から)ヴィオラ・デイヴィス、ウゾ・アドゥーバ、レジーナ・キング。ラテン系、アジア系の俳優が受賞するのはいつのことだろう?私の目の黒いうちにお願いしたいものだ。 WENN.com デイヴィスが受賞しなきゃ嘘でしょ!と思ってはいましたが、受賞スピーチにはジュリアード学院卒でありながら、肌の色だけで差別されてきた苦難が存分に込められていました。ラテン系、アジア系然り、白人以外の俳優は、善くぞ言ってくれました!と喝采したに違いありません。そして、今日のために、茨の道を切り開いてくれたハル・ベリー、ケリー・ワシントン(「スキャンダル」)と、ワシントンに続いてシリーズ主演を果たしたニコール・ベハーリー(「スリーピー・ホロウ」)にも言及しました。デイヴィスほどの大物映画女優が登場するまでは、ワシントンとベハーリーがシリーズで頑張って地盤を築いていたからです。 やっと手にしたエミー賞、「次はアカデミー賞!」と思ったのですが…人の成功を素直に喜べない人が約1名いたのです。昼メロのベテラン女優ナンシー・リー・グラーン(57歳)が「ションダ・ライムズにスピーチを書いてもらうべきだと思う」に始まり、「私はもう40年女優をやってるけど、女優には尊敬もチャンスもあったもんじゃない。エミーは人種差別を訴える場じゃないわ。女は皆んな見くびられてるだから!」などと、つぶやいてデイヴィスの受賞にケチをつけました。確かに、差別は人種に限ったことではなく、性別、年齢が業界の争点となってうん十年です。しかし、グラーンは「デイヴィスはこれまで人種差別を受けていない。デイヴィス同様のチャンスが自分も欲しかった…」などと、恥の上塗りをする始末。業界人のみでなく、全米を敵に回して、引っ込みがつかなくなりました。翌日、謝罪と称して、まるで弁護士のような発言で怒り狂っている人達(特に、黒人)を煙に巻き、1週間後には話題に上らなくなりました。果たして、あれは今後益々チャンスが激減して消え失せるしかない女優の売名行為=最後の足掻きだったのでしょうか?それとも、今絶好調の名優デイヴィスへの単なるやっかみでしょうか? あれだけテレビアカデミー会員が執着してきた「マッドメン」も、安直な結末でシリーズが完了、ジョン・ハムが悲願の主演男優賞を獲得して、過去の栄光に終止符を打ちました。今年は「人種の多様性」の名の下、名優デイヴィスの心からの発言で歴史的瞬間を祝う筈だったのですが、グラーンの心無いつぶやきのお陰で、何とも後味の悪い年となりました。

無人戦闘機、ドローンとはどんなものか?イーサン・ホーク主演映画「ドローン・オブ・ウォー」

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少し前までは、ドローンといえば、事故や災害現場など危険な場所での調査に使われるイメージでした。 もしくは、映画やドラマの中で見る、あまり現実感のないものでした。 それが最近は、いろいろな場所にドローンが落下する事件が度々起こり、個人が使用するものとしても知られるようになってきました。 だんだんと現実がSFの世界に近づいていっているようで、ちょっと怖いです。。 さらにアメリカでは、無人戦闘機として、自国にいながら戦地での攻撃がされていると聞きます。 それを、「ガタカ」「TIME/タイム」のアンドリュー・ニコル監督が映画のテーマとして取り上げました。 %E3%83%AA%E3%82%B5%E3%82%A4%E3%82%BA%E3%80%8E%E3%83%89%E3%83%AD%E3%83%BC%E3%83%B3%E3%83%BB%E3%82%AA%E3%83%96%E3%83%BB%E3%82%A6%E3%82%A9%E3%83%BC%E3%80%8F%E3%83%A1%E3%82%A4%E3%83%B3%E5%86%99%E7%9C%9F.jpgドローン・オブ・ウォー」 (原題 GOOD KILL) 10月1日(木) TOHOシネマズ六本木ヒルズほか全国ロードショー ©2014 CLEAR SKIES NEVADA,LLC ALL RIGHTS RESERVED. 【監督・脚本】 アンドリュー・ニコル 『ガタカ』『TIME/タイム』 【出演】イーサン・ホーク、ブルース・グリーンウッド、ゾーイ・クラヴィッツ、ジャニュアリー・ジョーンズ 2014年/アメリカ映画 /シネマスコープ/カラー/上映時間:104分/字幕翻訳:松浦美奈/ R15+ 【提供】ブロードメディア・スタジオ/ポニーキャニオン  【配給】ブロードメディア・スタジオ  【公式サイト】www.drone-of-war.com 【ストーリー】 ラスベガスの基地に設置されたコンテナ内で、無人機ドローンを遠隔操作し、1万キロ余りも離れた異国でのミッションを遂行しているアメリカ空軍のトミー・イーガン少佐(イーサン・ホーク)。 クリックひとつでミサイルを発射し、標的を爆撃する様子は、まるでゲームのように現実感が欠落しているが、効率よく攻撃することができる。 %E3%83%AA%E3%82%B5%E3%82%A4%E3%82%BA%E3%80%8E%E3%83%89%E3%83%AD%E3%83%BC%E3%83%B3%E3%83%BB%E3%82%AA%E3%83%96%E3%83%BB%E3%82%A6%E3%82%A9%E3%83%BC%E3%80%8F%E3%82%B5%E3%83%96C.jpg 毎日、任務を終えれば、車でマイホームに帰宅し、美しい妻モリー(「MAD MEN」のジャニュアリー・ジョーンズ)と、かわいい2人の幼い子供との生活が待っている。 %E3%83%AA%E3%82%B5%E3%82%A4%E3%82%BA%E3%80%8E%E3%83%89%E3%83%AD%E3%83%BC%E3%83%B3%E3%83%BB%E3%82%AA%E3%83%96%E3%83%BB%E3%82%A6%E3%82%A9%E3%83%BC%E3%80%8F%E3%82%B5%E3%83%96D.jpg かつて有人戦闘機のF-16に乗り、200回以上の出撃を経験したトミーは、現在の職務に違和感を覚える。 現代の異常な戦争の姿が浮き彫りになる中、トミーは極度の不眠症になり、モリーとの関係にもひびが入っていく…。 %E3%83%AA%E3%82%B5%E3%82%A4%E3%82%BA%E3%80%8E%E3%83%89%E3%83%AD%E3%83%BC%E3%83%B3%E3%83%BB%E3%82%AA%E3%83%96%E3%83%BB%E3%82%A6%E3%82%A9%E3%83%BC%E3%80%8F%E3%82%B5%E3%83%96A.jpg ドローンでの攻撃は、画面に映ったターゲットにクリックでされるのですが、画面からは音声はなく映像のみ。それがより現実感を遠ざけ、より怖い感じがします。 淡々と任務をこなしていくトミーたち。イーサン・ホークはトミー役を静かに演じていますが、徐々に膨らんでいくストレスや狂気のようなものが、スクリーンを通してジワジワと伝わってきます。 遠隔操作で簡単に人の命も奪えてしまうドローン。 何度も言いますが、怖いです。。 現実として使用されているドローンについて知り、少し立ち止まって考えてみるには、この映画はうってつけなのではないでしょうか。

何倍も面白くなって帰ってきた!「マジック・マイクXXL」

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ホワイトカラー」のマット・ボマー、「トゥルーブラッド」のジョー・マンガニエロ、「CSI:マイアミ」のアダム・ロドリゲスなどなど、海外ドラマの人気イケメン俳優たちが共演する「マジック・マイク」の続編、「マジック・マイクXXL」がいよいよ公開です! %E3%83%A1%E3%82%A4%E3%83%B3MMXXL-03066r.jpg 『マジック・マイクXXL』 2015年10月17日(土)公開 ©2015 WARNER BROS. ENTERTAINMENT INC. RATPAC-DUNE ENTERTAINMENT,LLC Photo Credit: Claudette Barius 公式サイト http://wwws.warnerbros.co.jp/magicmikexxl/ 主演は、キレキレのダンスがカッコいいチャニング・テイタム。彼の実体験をモチーフに、男性ストリッパーの世界を描いた前作は、日本上陸まで非常に時間がかかり、ヤキモキさせられましたよね。 今回のXXLも、またしても日本だけずいぶんと遅い公開となりましたが、面白さがパワーアップしているので、待った甲斐があり、大満足できる作品になっています! MMXXL-00658r.jpg 何よりもコメディ色が濃くなったのと、それぞれのキャラクターによりスポットを当てて掘り下げているのが魅力です。 前作に出演したマシュー・マコノヒーアレックス・ペティファーが出ていないのは残念ですが、より結束が固くなった仲間たちの友情と、ちょっとおバカな雰囲気(笑)がたまりません。 ダンス・シーンも、私は前作より今作の方が好きです。一人ずつフィーチャーされていて、じっくりと楽しめます。 1作目から2作目の間にグンと知名度が上がり、さらに人気もうなぎ上りのマットの出番とセリフが増えているのは嬉しいですね! MMXXL-01140r.jpg アンバー・ハードアンディ・マクダウェルエリザベス・バンクス、そして「GOTHAM/ゴッサム」 のジェイダ・ピンケット・スミスら女優陣も映画を盛り上げています。 特にジェイダは、前作でマコノヒーが演じていたダラスの代わりにショーのMCを務めているのですが、私は彼女のMCが結構好きです。女性の気持ちが分かる、女性の観客のためのMCという感じで。 とにかく見どころ満載で、「裸目当てで」というコピーが付いていますが、セクシーな裸はもちろん、それ以外にも、青春ドラマ、ロードムービー、ダンスムービー、そして最高に笑えるコメディとして楽しめる「マジック・マイクXXL」。 あえて、あらすじは書きませんので、ぜひ(劇場で迷惑にならない程度に)キャーキャー言いながら、たっぷりと堪能してください! マットの“特殊技能”と、ジョーのコンビニのシーンは必見ですよ~♪ MMXXL-00801.jpg

「ゴシガル」ブレイクが映画『アデライン、100年目の恋』で主演を射止めた戦略とは?!

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大好きなドラマ『ゴシップガール』のブレイク・ライブリー主演作となれば観ないわけにはいきません! 2014年末に夫で俳優のライアン・レイノルズとの間に第1子を出産。ママとなって初の映画が『アデライン、100年目の恋』なのです。 480a.jpg この作品でブレイクは、サンフランシスコの市立資料館で働き、愛犬と暮らす29歳に扮しますが、彼女にはひた隠しにする秘密が…。ある出来事をきっかけに老化が止まり100年以上生きてきたのです。名前や住居を変え、秘密を悟られないよう生きてきた彼女はある青年と出会い惹かれあうのですが…。 ファンタジーロマンス作ながら、ヒロインが不老になった理由があまりに説明的なのは突っ込みどころですが、切なさと甘さとミステリーがブレンドした仕上がりになっています。 永遠の29歳、なんて羨ましい〜!と思いきや、周りに秘密を知られないように娘とも一緒に暮らせず、誰とも長い付き合いはできない孤独なヒロイン。 たぶん並みの女優が演じたら、地味な作品になっていたはず。でも、さすがブレイク、ちょいほうれい線は気になったけど相変わらずの美貌と出産後とは思えない美ボディで華麗に演じています。 実は出産前は約13キロも体重が増えたそうですが、ジュースクレンズとウォーキング、脂肪燃焼エクササイズで減量。「私はチョコチップクッキーの匂いがすると思うわ」とコメントするほどチョコ好きなのに、産後すぐに元のスタイルに戻すとはあっぱれ! 250k.jpg WENN.com 29歳のまま歳を重ねるヒロインゆえ、ブレイクは1900年代から現代に至る各年代のファッションを着こなします。今回、なんと彼女がミューズを務めているグッチからの衣装提供も実現。 さらに、ブレイクといえば、「ゴシガル」セリーナヘアが全米女子の憧れでしたが、今回もクラッシックなジャケットからセクシーなドレスまで衣装にあわせた素敵なヘアスタイルにも要注目です。サイドにねじりを加えたまとめ髪から、ナチュラルなゆるカールまでマネしたいスタイルが続々! 4802.jpg そもそもこの作品で主演を勝ち取ったのもファッションアイコンの彼女ならではの戦略があったそうで、プロデューサーとの面談でブレイクは「水玉柄のブルーのドレスを着て行ったの。いかにもヒロインのクローゼットにありそうな服よ」 役を射止めるために、ファッションを効果的に使うとはさすがファッショ二スタの面目躍如ですね。 またブレイクは、ウディ・アレン監督作への出演も決まり、ママになってもキャリアは順調! 人気ドラマ出身女優のなかでは『グレイズアナトミー』キャサリン・ハイグルに匹敵する、いやそれ以上の成長株ぶり。ますますこれからの活躍が楽しみです。 ちなみに、今作でブレイクに熱烈にアタックする恋人役は『ゲーム・オブ・スローンズ』第4章からダーリオ役で登場のワイルド美男ミキール・ハースマン。「GOT」マニアも要チェックです! 300p.jpg 『アデライン、100年目の恋』は10月17日(土)より新宿ピカデリーほ全国にて公開。 【動画】ブレイク・ライヴリー主演最新作「アデライン、100年目の恋」予告編 ■公開情報 映画「アデライン、100年目の恋」 10月17日(土)より、新宿ピカデリーほか全国ロードショー 監督:リー・トランド・クリーガー 出演:ブレイク・ライヴリー/ミキール・ハースマン/ハリソン・フォード/エレン・バースティン 配給:松竹 公式サイト:http://adaline100.jp/ © 2015 LAKESHORE ENTERTAINMENT GROUP LLC, KIMMEL DISTRIBUTION, LLC AND LIONS GATE FILMS INC. All Rights Reserved

2015年新番組、放送1ヶ月後の成績表ーABCとCBS

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地上波5局の新番組20本は、今年も9月21日から追々始まりました。昨年同様、パイロットのみ放送して打ち切りという極端な例はありません。地上波局は、漸く放送後1ヶ月の期間に配信形態の異なる視聴方法で、何人の目に触れたかの総計が出るまでは、じっと我慢の子でいるしかないと悟ったようです。とは言え、翌日の視聴率は嫌でも耳に入って来るので、期待の割に視聴率が取れず、お先真っ暗なの?と心配になります。10月18日現在、打ち切り第1号の発表はありません。 ■ ABC ドラマ ◇「Blood & Oil」 裏番組が「グッドワイフ」や「ウォーキング・デッド」など何シーズンも続いているヒット作であることも大いに影響しているとは思いますが、とにかく出だしから視聴率がとれません。チェイス・クロフォードが「ゴシップガール」の優男(優少年?)のイメージを脱却しようと必死に逞しい男を演じていますが、続きを観たい!と思わせないのは、欲深い人間集団に共感できない視聴者が多いからではないでしょうか?今年初の打ち切り候補第一位です。 300t.jpg ビリー役でイメチェンを狙うチェイス・クロフォードだが、我利我利亡者に囲まれて、どう見ても線が細い。WENN.com ◇「Quantico」 特に斬新なアイデアではないだけに、果たしてプリヤンカー・チョープラーの魅力だけでシリーズが成立するのか?と心配していましたが、午後9時枠の「Blood & Oil」の視聴率が低迷しているお陰で、午後10時枠の本作が何倍も輝いて見えます。シーズン1確約の発表がありました。 300p.jpg 美貌だけでなく、頭脳も体力も要求されるアレックス役は、プリヤンカー・チョープラーにとってはもってこいの役だ。テレビシリーズの撮影スピードに慣れただろうか?WENN.com ◇「Wicked City」 1980年代のLAを舞台に連続殺人鬼男女コンビを描く犯罪捜査ドラマ。こちらも「ゴシップガール」出身のエド・ウェストウィックが、何を思ったか連続殺人鬼を演じます。映画「俺たちに明日はない」で描かれた強盗殺人犯ボニー&クライドを、連続殺人鬼ケント&ベティーに模様替え(?)。ディズニーABCの社風にそぐわないエログロから、何か学び取ることがあるのでしょうか? 300e.jpg 連続殺人鬼ケントを演じるエド・ウェストウィック。「ゴシップガール」で演じたプレーポーイに殺人要素を加えただけ?WENN.com 継続ドラマ 毎週木曜日はションダ・ライムズ日で、午後8時「グレイズ・アナトミー」9時「スキャンダル」10時に「殺人を無罪にする方法」(以下「殺人」と省略)とプライムタイムを独占しています。 継続する意味がない「グレイズ」、優柔不断なオリビアに苛立ち、メリー側に乗り換えた視聴者もいるのではないか?と思う「スキャンダル」。「殺人」は、主演のヴィオラ・デイヴィスが黒人女優として初めてエミー賞を手にしたこともあって、アナリースの奇行が益々悪化しており、敏腕弁護士/大学教授の品格などどこ吹く風!アナリースは「ダメージ」のパティー・ヒューズではなく、「グッドワイフ」のカリンダ・シャルマを彷彿させる、勝つためには手段を選ばない破廉恥キャラに成り下がってしまいました。ライムズ好みのメロドラマに豹変してしまったのは、残念です。 300v.jpg アナリースを演じて、エミー賞ドラマ部門の最優秀女優賞を受賞したヴィオラ・デイヴィス。パティー・ヒューズ級の敏腕弁護士ではあるが、カリンダ・シャルマ張りの狡猾さは興醒めだ。WENN.com コメディー ◇「The Muppets」 4話放送。カーミットが制作するミス・ピギーのトーク番組の舞台裏をユーモアたっぷりに描いていますが、内輪ユーモアがどこまで通じているのでしょうか?プレミア以来、毎回視聴率が下降しています。 ◇「Dr. Ken」 3話放送。医師から俳優に転業したコメディアンのケン・チョンの体験を元に自作自演するコメディー。昨年絶賛された「Black-ish」(黒人文化)と「Fresh Off the Boat」(台湾)に続く◇「Dr. Ken」(韓国)は、人種の多様性を前面に押し出すABCならではの作品です。 300k.jpg 自叙伝を自作自演するケン・チョン。この手の人種別コメディーは、人種毎に植え付けられた固定観念を却って助長するのではないか?WENN.com ■ CBS ドラマ ◇「Limitless」 4話放送。1日も早く22話を確約して欲しい2015年シーズンの最も楽しい新作です。先週、他局でオリジナル映画「リミットレス」を観て、テレビ化する際に暗い影の部分が巧みに取り除かれたことが分かりました。時々、登場するブラッドリー・クーパーの胡散臭いエディー・モーラ上院議員が、’暗影’を持ち込みますが、ジェイク・マクドーマン(「Manhattan Love Story」)のブライアン・フィンチが負け組と勝ち組を好演して吹き飛ばしてくれます。マクドーマンの実力が活かされて、とにかく楽しい作品に仕上がっており、プレミア日の視聴率を維持する偉業を成し遂げています。 300j.jpg ブライアン役を好演しているジェイク・マクドーマン。「Manhattan Love Story」で共演したアナリー・ティプトンが、元彼女ショウナ役で第三話に登場した。WENN.com ◇「Code Black」 3話放送。9月30日のプレミア日でさえ視聴率が取れず、青息吐息です。ハーデン級の名優でも、「エキストラでさえ本物の看護師を配役!」と宣伝しても、この何の特徴もない医療ドラマを救うことはできないでしょう。 CBSは、何度も医療ドラマに挑戦してきましたが、毎回失敗に終わっています。犯罪捜査局と化したCBSの定着ドラマに匹敵するほどの医療ドラマがないと言うよりは、視聴率のハードルが高すぎる割には、局側の辛抱が足りないからだと思います。 ◇「Supergirl」 プレミアは10月26日。CBSのドル箱コメディー「ビッグバン★セオリー ギークなボクら恋愛法則」の後続番組であり、前評判がかなり高かったこと、パイロットが面白かったことなどを考えると、かなりの視聴率が取れるものと期待されています。 ワーナーの撮影所ツアーをした時に、5サウンドステージを使って、テレビ史上最大規模の制作をしていると聞きました。初期投資を考えると、シーズン1は何があっても安泰と予想されます。 継続ドラマ 「グッドワイフ」は、10月4日からシーズン7が始まっています。毎年、アリシアの成長過程を辿って行くのが本作の意図ですが、今年は第一話を送って来るでもなし、夏のプレスツアーに制作陣が姿を現す訳でもなく、情報不足でシーズン7が始まってしまいました。今シーズンで完了?と言う噂が流れていますが、クリエイターコンビ(ロバート&ミシェル・キング夫妻)が夏にNYに移転した上、来年夏に政界コメディー「BrainDead」を発表するため、嘗てほど「グッドワイフ」に力を注いでいないように見受けます。 日本では、シーズン4以降放送されていないので、2シーズンが抜けてしまいますが、シーズン6がアリシアの政界デビュー(?)なら、今シーズンはアリシアの独立独歩を夫ピーターの大統領選出馬を背景に描きます。本シリーズが始まった時から、キング夫妻は「アリシアの終着点は明白」と宣言してきました。私は、終着点をアリシアの大統領就任だと読んだので、就任した時点で本作が完了するものと信じています。 シーズン7は、例年の如くアリシアの背景/環境が大きく変化しました。カリンダ、フィンは姿を消し、古巣の法律事務所に戻れなくなってしまったので、ダイアンやケーリーなどとも接点が減少しています。長女グレイスがアリシアのアシスタント兼相談役に昇進したことは喜ばしいことです。今シーズンのアリシアの相手役は、ジェフリー・ディーン・モーガンが演じるジェイソンで、カリンダの後釜に座った胡散臭い私立探偵です。 コメディー ◇「Angel From Hell」 11月5日にデビューする予定だった、ジェーン・リンチ主演のコメディは、来春に延期されました。唯の酔っ払い?それとも守護天使か?どちらとも取れる、ちょっと意味深なコメディーですが、いつまで疑惑を維持できるのか?と心配しています。 300.jpg ジェーン・リンチが天使?酔っ払い?を演じるコメディー。11月初旬にプレミアが予定されていたが、急遽来春に延期された。理由は不明。WENN.com

2015年新番組、放送1ヶ月後の成績表ーCW, FOX, NBC

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2015年10月20日現在の、CW、FOX、NBCの新作の成績です。 ■ The CW ドラマ ◇「Crazy Ex-Girlfriend」 10月5日にデビューしたばかりのミュージカル・コメディー。あれだけ、街中で番宣ポスターを目にし、好意的な作品評が出回っていたにも関わらず、プレミア日の視聴率は期待を大きく裏切る低さでした。裏番組「ビッグバン★セオリー ギークなボクら恋愛法則」と「ヴォイス」に対抗したのは得策とは言えませんが、視聴率低迷など何のその!と「Jane the Virgin」を更新したCWですから、「Crazy Ex-Girlfriend」を辛抱強く見守って行くつもりなのでしょう。 9月7日に、「レイチェル・ブルーム、プリヤンカー・チョープラーの魅力でお薦め!」で本作を推薦しましたが、英語の評論も是非、ご一読ください。 http://www.familychoiceawards.com/entertainment/crazy-ex-girlfriend-premiers-on-the-cw/ ■ FOX ドラマ ◇「Minority Report」 5話放送済みですが、9月21日のデビュー回から全く視聴率を獲得できません。コミコンでSFあるいは「マイノリティー・リポート」オタクから絶賛を博しても、必ずしも視聴率につながらないことが、又々証明されました。 スピルバーグ監督の映画「マイノリティー・リポート」のテレビ化ですが、映画の最終シーンで姿を消した3人の予知能力者(=プリコグ)の物語で、映画の11年後(2065年)の未来社会が舞台となっています。青年ダッシュ(スターク・サンズ)が、予知夢を利用してメトロ警察署のヴェガ刑事(ミーガン・グッド)と殺人阻止に乗り出します。違う世界からやって来た白人男性と敏腕黒人女性刑事の会話は、「スリーピー・ホロウ」のイカボッド・クレーン+ミルズ刑事を彷彿させます。従って、「いずれ、面白くなるのかな~~」と期待して観ているのですが.... 残念ながら、シーズン1の契約本数13話を10話に削減されてしまいました。10話で一巻の終わりとなるのでしょうか?それとも、スピルバーグのお墨付きで世界に放送権を売ってしまった手前、シーズン2まで引き延ばすのでしょうか? ◇「Rosewood」 「エンパイア」(午後9時放送)の先行番組として、9月23日のプレミア回は750万人が視聴しましたが、毎週確実に620万(9月30日)、570万(10月7日)、500万人(10月14日)と下降の一途を辿っています。それでも、10月16日には22話が確約されました。 「HOUSE」や「Backstrom」(2月16日にご紹介した自暴自棄、暴飲暴食、偏屈刑事)に次ぐ偏屈病理学者ローズウッド(モリス・チェストナット)が主人公の犯罪捜査ドラマです。特にこれと言って、目新しいアイデアのドラマではありません。 コメディー ◇「Grandfathered」 3話放送済み。9月29日のパイロット版は534万人の視聴者を獲得しましたが、2週目は387万人、3週目は317万人と、悪戦苦闘かと思いきや....10月15日、6話追加制作が発表されました。 ジョン・ステイモスが50歳の独身実業家を演じる本作は、タイトル通り、ある日突然目の前に現れた息子と孫娘に戸惑うジョージ・クルーニー風「最後の独身男」のコメディーです。 ◇「The Grinder」 3話放送済み。「Grandfathered」の後続番組として9月29日に放送されたパイロット版は、498万人の視聴者を獲得しました。2週目は315万人、3週目は253万人と、明らかに「Grandfathered」より更に悪戦苦闘しています。ところが、本作も10月15日に、6話追加制作が発表されて、シーズン1は19話となる見込みです。 ロブ・ロウがドラマ「The Grinder」で演じた弁護士を、故郷アイダホ州ボイジーにそっくりそのまま持ち込むコメディー。弁護士として活躍していた弟を差し置いて、クライアントに法律のアドバイスを始めると言う、ロウのファンにとっては嬉しい(?)コメディーのようです。 ■ NBC ドラマ ◇「Blindspot」 放送3週目に、22話が確約されました。今シーズン初の「ヒット作!」とNBCが主張するの は、放送開始日に、1000万人の視聴者を獲得したからですが、10月19日には、782万人に減少しています。この調子で、22話を維持できるのでしょうか? 記憶喪失の女性の全身に刻み込まれた刺青が、犯罪捜査の手がかりとなるアクションスリラーは、特に目新しいアイデアではありません。但し、他にこれほどの視聴率を獲得した作品がないので、NBCはシーズン更新するでしょう。 ◇「Heroes Reborn」 10月15日に第5話が放送されたミニシリーズ。10話限定で制作しているようなので、今シーズンは安泰に違いありませんが、放送5週目には、プレミア日に獲得した609万人の視聴者のうち200万人余りが、放棄しています。 同様のヒーロー・アクションモノが、これでもかこれでもかと登場する現在、「新キャラの新ドラマ」との触れ込みでは、嘗てのファンを掴みきれないのでしょう。 ◇「The Player」 4話放送済みですが、裏番組がABCの「殺人を無罪にする方法」なので、悪戦苦闘中です。とは言え、9月24日のプレミア時に獲得した468万人の視聴者が、比較的変わりなく観ていると言う事実は否めません。10月15日の放送時、約400万人弱の固定ファンで定着した感があります。 但し、ドラマとして目新しさもなく、キャラに魅力がないので、続きを観たいと思いません。また、アクションスリラーが1本増えた?程度の印象しか残らず、今年初の打ち切り作になる可能性が大です。「Blood & Oil」と打ち切り第一号の座を争っているような... コメディー ◇「Best Time Ever With Neil Patrick Harris」 ニール・パトリック・ハリス司会のバラエティ番組。ドラマと違って、経費もそれほどかからない上、10月13日放送の第5回目でも、450万人に視聴者を維持しているので、しばらくは安泰ではないでしょうか? ◇「Truth Be Told」 1話放送済み。パイロットでは、「それを言っちゃっちゃおしまい」が余りにも沢山ありすぎて、今の世の中、実に生き難い!がテーマでした。パイロット以降、どのようなコメディーになるのかは不明ですが、キャラ設定から生まれたコメディーではないようです。人種差別撤廃や家庭内暴力撲滅など、概念をコメディーにするとこうなるのでは?と言う好例のような気がします。

「Satisfaction」よ、お前もか!?青空シリーズは古代の遺物になる?

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「Satisfaction」(昨年9月10日「21世紀の結婚を考察する『Satisfaction』『The Affair』」でご紹介)の期待のシーズン2が、 10月16日午後10時に放送開始されると聞きつけ、9月中旬からUSA局広報にDVDを送ってくれるよう再三依頼しました。ぎりぎりになって、DVDには焼かない方針になった、オンラインでも前もって観るようにはしていないと言い渡されました。えー?今年に入って、USA局のどの作品の番宣DVDも舞い込まなくなった訳です。 USApromos.jpg シーズンの展開を説明する文書と共に、1~2話録画したDVDを必ず送ってきたUSA。他局同様、オンラインに移行したのかと思い、アクセスしたいと懇願したがそれも断られた。(c) Meg Mimura 星の数ほどあるテレビ番組の中から、厳選してお薦めするのが評論家の使命です。視聴者と同時に観ていては、仕事になりません。新番組にしか番宣予算がとれない各局が、毎シーズン視聴率が下降することを前提に、継続番組の番宣に手間暇かけないと言う投げ遣りな態度が最近横行しています。シーズン2を観て、えー、こんな秀作見逃していたの?と気付く視聴者もいますから、番宣に手間暇かければ、この悪循環を断ち切ることは可能だと思うのですが.... とは言え、番宣予算云々以前に、局の持ち味が豹変し始めたことが気になります。USA局の名を上げるのに大きく貢献した青空シリーズ(Blue Sky series)が、一本ずつ消えて行きます。青空シリーズとは、「ホワイト・カラー」や「リーガルに恋して」「サイク/名探偵はサイキック? 」「ロイヤル・ペインズ/Royal Pains 〜救命医ハンク〜」「バーン・ノーティス 元スパイの逆襲」などに代表される、私立探偵/刑事/弁護士/医師のお洒落でユーモアたっぷりのドラメディーです。元々、レスリング局として知られていたUSAが、女性視聴者集客を目論む苦肉の策だったのかもしれません。 ところが、「SUITS/スーツ」ファンの半数以上が青年層と発表があり、スポンサーの毛色が変わった後に登場した「グレイスランド/西海岸潜入捜査ファイル」(2013年)辺りから、抜けるように青かったUSAの空に、雲が現れ始めました。2014年の「RUSH ~スキャンダルな外科医」は呆気なく打ち切られてしまいましたが、今春登場した「Complications」や「Mr. Robot」の前兆だったようです。来年1月にデビューを控えているカールトン・キューズの「Colony」は、宇宙人に乗っ取られたLAで必死に抵抗するレジスタンス一家を描くSFアクション・アドベンチャーです。次第に、USA局の青空に暗雲が垂れ込めるような、陰険な作品が登場し始めました。底抜けに明るい作品ばかりと言う訳には行かないのは分かりますが、陰険さで他局とどんぐりの背比べする必要はない筈です。 10月16日に始まった「Satisfaction」シーズン2も、暗雲に拍車を掛けています。シーズン1は、21世紀の結婚を考察する作品として、「アフェア 情事の行方」と並べてご紹介したほど、示唆に富んだドラマでした。 SatisfactionGraceAdriana.jpg グレース(ステファニー・ショスタク、左)は、夫の裏切りに愛想をつかして、インテリア・デザイナーとして雇ってくれたマダム・エイドリアナ(キャサリン・ラナサ)の豪邸に逃げ込む。リッチな女性にジゴロを派遣するエイドリアナの商売や夫との関係にも興味津々のグレース。Courtesy of USA Network 何の不自由もなく、幸せな一家として世間から羨望の的だったトルーマン一家ですが、蓋を開けて見ると....外見と中身は大違い!進学を断念した歌手志望の娘アニカ(ミシェル・デション)が巣立つと、すれ違いで広がった溝を埋める努力を怠った結果、ニール(マット・パスモア)とグレース(ステファニー・ショスタク)は遂に別居してしまいます。 SatisfactionNeilatwork.jpg ニール(マット・パスモア)は、投資アドバイザーに復帰したものの、時々有閑マダムのお相手をする羽目に。マダム・エイドリアナのコントロールを嫌い、今シーズンはサイモンとコンビを組む。Courtesy of USA Network 夫婦を引き裂こうとするのは、ニールにあの手この手でちょっかいを出すマダム・エイドリアナ(キャサリン・ラナサ)と、グレースの元ジゴロのサイモン(ブレア・レッドフォード)です。しかし、ニールはサイモンと組んで高級ジゴロ派遣会社を設立し、グレースはマダム・エイドリアナの罠にまんまと引っかかって、男対女の闘いに発展して行きます。 SatisfactionSimon.jpg サイモン(ブレア・レッドフォード)は、バーで会ったグレースに恋して、駆け落ちを提案した。シーズン2では、サイモンの素性や父親との複雑な関係が明るみに出て、意外な事件に発展して行く。Courtesy of USA Network シーズン1からニールは悟りを開こうと奔走し、今シーズンも何とか倦怠期を乗り切ってグレースを取り戻そうとします。片や、相変わらず他力本願で、地に足が着かないグレースは、才能を伸ばす降って湧いたチャンスを棒に振って、逃げの一手に出ます。背信を詫びるどころか、自責の念に駆られることもありません。口にこそ出しませんが、グレースの居直りの根拠は、「夫に構ってもらえないから、浮気に走るのは当然!」のようです。シーズン2に至っては、マダム・エイドリアナの挑発に乗ったり、時にはニールを巡ってマダムと張り合ったり、どんどん現実離れして行きます。 第一話放送の翌日、シーズン2全10話が一気観できるようになっていることを発見しました。局の方針が不可解なので、一時的にアップロードされているだけかも知れないと、丸1日かけて、観ました、観ました。一気観は3話が限度なんですが.... 「クリエイターはこんな展開を最初から予想して、創作したのだろうか?是非、聞いてみたい!」と思いました。クリエイターのビジョンが大きく振れたのではないか?と想像するからです。更に、余程女にひどい目に会ったのではないか?と思うほど、グレースとエイドリアナのキャラがどぎつい悪女として描かれています。 金曜日夜10時という放送時間をとっても、シーズン2が暗い、ムカつく終わり方をした事実をとっても、シーズン3はもうあり得ないと推測します。万が一更新されても、ニール以外のキャラには感情移入できないので、後は野となれ、山となれ!すっかり、興味を失ってしまいました。

東京国際映画祭で来日。ジョン・ウー監督の意外なウィークポイントとは!?

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今年、東京国際映画祭で栄誉賞ともいえるSAMURAI賞を受賞したジョン・ウー監督のトークイベントが10月25日、東京・六本木アカデミーヒルズにて開催されました。 香港の貧民街からハリウッドで大成功、まさにアメリカンドリームを実現したウー監督は、『七人の侍』を何度も見直すほど黒澤明監督をリスペクト。日本びいきで数えきれないほど東京には来ているそうですが、「仕事ばかりで実は京都にも行ったことがないんです。次回の東京国際映画祭は京都で開催していただけると行けるのですが…」と無理な注文で会場の笑いをとりました。 wu01.jpg 監督が全権を握る香港から、ハリウッド進出でウー監督がいちばん驚きだったのは、大スターが脚本の決定権、最終編集権、脇役キャスティング権を持っているということ。「俳優が別バージョンを編集するのが信じられませんでした」 でも『ブロークン・アロー』『フェイス/オフ』のヒットでハリウッドでは5人の監督しか持っていない最終編集権を手に入れたそうです。アジア人の誇りですね! 日本の若手監督へのアドバイスを問われると、「日本映画には素晴らしい伝統と精神があります。それを大事にしながら、若い世代が持つ現代感覚をうまく結合できればより良い映画が作れるはず」とエールをおくりました。 今、映画制作以外にワクワクすることは愛犬だそうで、「1歳未満の小さな犬です。雑種なのですが、もう目に入れても痛くないほどかわいくて…。すぐに抱っこしてしまいます。孫のような存在ですね」と、コワモテのウー監督が蕩けそうな笑顔を見せていました。「仕事の悩みやストレスをすべて忘れさせてくれるぐらい、とにかくかわいいんです」ともう愛犬にゾッコン! 『男たちの挽歌2』のとき血糊を日本から大量に輸入。そのせいで日本の在庫がなくなったなど、貴重な裏ネタも聞けましたが、ウー監督のウィークポイントがワンコというのがよくわかりました。愛犬にもしものことがあったら、映画制作に激しく支障をきたしそうですね〜。

ついにシリーズ完結!「ハンガー・ゲーム FINAL:レボリューション」明日、全世界同時公開!

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2012年から見続けてきた映画「ハンガー・ゲーム」シリーズがついに完結。 4作目となる完結編「ハンガー・ゲーム FINAL:レボリューション」は全世界同時公開ということで、マスコミ試写も行わない予定とのこと。 ところが、全作見続けてきた私は、幸運にも特別に見せてもらえることに! %E3%83%A1%E3%82%A4%E3%83%B3%20%20Photo%20Credit%20Murray%20Close.jpg 『ハンガー・ゲーム FINAL:レボリューション』 原題・英題:THE HUNGER GAMES: MOCKINGJAY PART2 監督:フランシス・ローレンス(『アイ・アム・レジェンド』『ハンガー・ゲーム2』『ハンガー・ゲームFINAL:レジスタンス』) 原作:スーザン・コリンズ 「ハンガー・ゲーム3 マネシカケスの少女」 (KADOKAWA刊) 出演:ジェニファー・ローレンス、ジョシュ・ハッチャーソン、リアム・ヘムズワース、ジュリアン・ムーア、サム・クラフリン、フィリップ・シーモア・ホフマン、ドナルド・サザーランド 配給:KADOKAWA  Photo Credit Murray Close/TM&(C)2015 LIONS GATE FILMS INC.ALL RIGHTS RESERVED. 2015年11月20日(金)全世界同時公開 公式サイト:Hungergames.jp ストーリー スノー大統領(ドナルド・サザーランド)を倒すことを誓うカットニス(ジェニファー・ローレンス)。彼女が率いる第13地区の反乱軍は、ついにスノーが支配する独裁国家との最終戦争に突入。ゲイル(リアム・ヘムズワース)、フィニック(サム・クラフリン)、そして不安定な状態ながらもピータ(ジョシュ・ハッチャ―ソン)も加わり、カットニスはスノー大統領暗殺作戦を決行に移す。だが、カットニス抹殺の念に憑りつかれたスノーは、それを見越しており、反乱軍は死のトラップや、無数の敵に直面することに。これまでのどのゲームの戦闘よりも、困難で非道徳的な決断を迫られるカットニスたち。果たして、彼女を待ち受ける結末とは…? %E3%82%B5%E3%83%961%20Photo%20Credit%20Murray%20Close.jpg %E3%82%B5%E3%83%96%EF%BC%93.jpg %E3%82%B5%E3%83%96%EF%BC%94.jpg 何度傷を負っても立ち上がろうとするカットニスが本当にカッコいいです! 今回、スノーが仕掛ける“ゲーム”は物凄く過酷で壮絶。これまでの作品では見たこともない“モノ”が登場し、怖がりの私はビクビクものでした。 そして、気になるのはカットニスのロマンスの行方。彼女が選ぶのはどちらか…? ロマンスの行方も、スノーとの死闘も、ストーリーは全く予想がつかず、すごく面白かったです! 原作ファンの人はどう思うのか気になります。 美男美女ぞろいの当シリーズですが、やはり何と言ってもジェニファー・ローレンスの美しさが際立っています。私は彼女の出演作の中で、「ハンガー・ゲーム」シリーズのカットニスが最もビジュアル的に好きで、目の保養になります。 %E3%82%B5%E3%83%96%EF%BC%92.jpgTRUE DETECTIVE」のウディ・ハレルソンも、ほかでは見られない“イケメン”ビジュアルですよね(^^) 個人的には「ゲーム・オブ・スローンズ」のナタリー・ドーマーの刈り込みヘアが好きです! 男前です! 残念ながら今は亡きフィリップ・シーモア・ホフマンの姿もしっかり見ることができて幸せでした。 一人一人に触れるとキリがないくらい見どころが多い完結編ですが、このくらいにして。。 いよいよ明日公開なので、最後までたっぷりとお楽しみください♪ シリーズファンとして、終わってしまうのはとても寂しいですが、大満足できる完結編でした! %E3%83%8F%E3%83%B3%E3%82%AC%E3%83%BC%E3%83%BB%E3%82%B2%E3%83%BC%E3%83%A0%E3%80%80FINAL%EF%BC%9A%E3%83%AC%E3%83%9C%E3%83%AA%E3%83%A5%E3%83%BC%E3%82%B7%E3%83%A7%E3%83%B3%E3%83%81%E3%83%A9%E3%82%B7.jpg

「アフェア」シーズン2進行中。益々、面白くて目が離せない!

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昨年9月10日「21世紀の結婚を考察する『Satisfaction』『The Affair』」でご紹介した二作の内、「Satisfaction」は、180度方向転換してしまい、更新されても観たくない暗~い作品になってしまったことは既にご報告しました。(10月30日の「『Satisfaction』よ、お前もか!?青空シリーズは古代の遺物になる?」をご覧ください。) 「Satisfaction」とは正反対、シーズン2は1の何倍も面白いのが、10月4日から放送されている「The Affair」です。英語で書いたテレビ評は、こちらをご覧ください。 http://www.familychoiceawards.com/entertainment/the-affair-season-2-airs-on-showtime/ 邦題「アフェア 情事の行方」として、11月19日にWOWOWプライムで放送開始されましたが、シーズン2は益々面白くなるので、お見逃しなく!という私の一押しドラマです。ネタバレしない程度に、ご報告します。 クリエイター(ハガイ・リーヴィー、サラ・トリーム)の過去の実績を目の当たりにしていたので、不倫の波紋を描くこのドラマへの期待度は高かったのですが、第一話からすっかりハマってしまうほどの出来。昨今珍しい心理ドラマであることに加えて、不倫の当事者アリソン(ルース・ウィルソン)とノア(ドミニク・ウエスト)の物の見方が、如何に異なるかが実に巧妙に描かれました。性別、生い立ち、階級、教養などのフィルターを通すと、不倫に纏わるアリソンとノアの体験談がここまで違ってくるのか?とびっくりしました。 Affair%201.jpg シーズン1プレミアに先駆けて、昨秋送られてきた小冊子。第1章ノアとヘレン(左上の白い冊子)と第2章アリソンとコール(紺色の冊子)には、トリームの序文、ドラマの触りやセリフ、俳優のプロフィール、制作陣の経歴などが記載されていた。右上端は、TCAプレスツアーで配布されたプレミア回のDVD。プレミア後は、数話纏めてDVD(下段の3枚)が届いた。(c) Meg Mimura もう一つ驚いたのは、去る8月に実施されたパネルインタビューで、「事実はどれなのか?」と尋ねる評論家が多数いて、トリームとプロデューサーのジェフリー・ライナーを困惑させたことです。散り散りなった2組の夫婦を繋ぎ止める役目を果たす、とある「事件」の謎解きをしたい気持ちは解りますが、「事件」に固執する余りドラマの真髄を見逃しているな~と思いました。この手の心理ドラマに慣れていない評論家が多いからでしょうか?それとも得体の知れないものを分析しようとする余りの質問だったのでしょうか?確かに、シーズン1は「??」と思うことが多かったとは思いますが、私は何度も観て確認したので、質問は流し観している人から出たのではないでしょうか? Affair%202.jpg シーズン2は、4人の視点で描くドラマの内容に因んで、化粧箱を開けると、各キャラの小冊子が4冊出てきた。今シーズンから、オンラインで前もって視聴できるようになったが、最初の2話が入ったDVDも添付されていた。(c) Meg Mimura 現実からの逃避だったシーズン1とは打って変わり、今シーズンはアリソンとノアが現実に直面せざるを得なくなります。出逢いから不倫までは、夢の中のようで、現実が入り込む余地はほとんどありませんでしたが、流石にお互いの家族や日々の暮らしが貫入して来ると、綺麗事では済みません。 シーズン2は不倫発覚後のヘレン(モーラ・ティアニー)とコール(ジョシュア・ジャクソン)が加わり、4人の男女の視点から描かれ、早いペースで進展して行きます。アリソンとノアが築こうとする新たな世界は、波打ち際に作った砂の城のように、少しずつ崩れて行きます。ノアが書いた小説が作り話であるにも関わらず、登場人物として取り上げられた人達の現実が歪み始める「文字の魔力」が描かれている点は、もの書きにとっては特に面白い点です。 残り3回となってしまいましたが、早く次回が観たいと思うと同時に、終了してしまったら、シーズン3まで待てない!と不安を覚えます。

ディズニーの悪役の子供たちを描いた話題作「ディセンダント」の試写会に行ってきました!

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みなさん、こんにちは! 編集部のおーたです。 11月に入ってから一段と寒くなり、すっかり冬らしい気候になってきましたね。 冬といえば、クリスマスに、お正月と、うれしいイベントが目白押しですが、今年の冬はもう一つ楽しみが♪ そう、それは「ディセンダント」の日本初放送です! decendants2015112402.jpg
©Disney
「ディセンダント」は、ディズニーの悪役の子供たちが主人公という斬新なストーリーが、大きな話題を集めたTV映画。本国アメリカでは、7月31日にディズニー・チャンネルで放送され、初回放送と7日以内の録画再生視聴人数を合わせ、全米でのべ1220万人が視聴、さらに全世界では3200万人が視聴するという驚異的な視聴者数を獲得。初放送と同日に全米で発売されたサウンドトラックは、iTunesのサウンドトラックチャートで第1位、全アルバムチャートでも第2位を記録するなど、各方面で大きな注目を集めています。また、この人気を受け、「ディセンダント2(原題)」(仮)が制作される計画も発表。2017年の放送予定だそうです。 decendants2015112403.jpg
「101匹わんちゃん」のクルエラ・ド・ビル(左)とその息子カルロス
©Disney
善人たちの住むオラドン合衆国の王ビーストによって、魔法のバリアで覆われたロスト島での暮らしを余儀なくされたヴィランズ(悪役)たち。ビーストの息子ベンは王位継承の儀式を前に、ヴィランズの子供たちの将来のため、自国に呼び寄せる。生まれて初めて島を出ることとなったマレフィセントの娘マルをはじめとする子供たちだが、彼らにはオラドンでフェアリー・ゴッドマザーの魔法の杖を奪うという任務があった――。 decendants2015112404.jpg
「白雪姫」の継母イーヴィル・クイーンと娘のイヴィ(左)、「アラジン」のジャファーと息子のジェイ
©Disney
本作にて、マレフィセント(演:クリスティン・チェノウェス)の娘マルを演じるのは、「うわさのツインズ リブとマディ」で主演を務める注目のディズニー・チャンネル・スター、ダヴ・キャメロン(19)。親の期待に応えようと一生懸命悪事を働くも、オラドン国でベンと出会ってからその気持ちが揺らぎ始めるという非常に難しい役柄を、ラブリーに演じています。 decendants2015112406.jpg
「眠れる森の美女」マレフィセントの娘マルを演じたダヴ・キャメロン
©Disney, (C)WENN.com
ダヴにとっては、今作がDCOM(ディズニー・チャンネル・オリジナル・ムービー)としては2度目の主演作となりますが、製作総指揮のケニー・オルテガいわく、本作への出演でダヴは夢が一つ叶った思いだったのだそう。なんでも、ダヴの小さい頃の夢は、いつかクリスティンと共演することだったのだとか。憧れの人との共演、そして15回ものオーディションを経て掴んだ役柄ということもあり、マル役にかける思いは相当なものだったということは想像に難くありません。 ko20151124.jpg
ケニー・オルテガ
(C)TVGroove.com
★来日インタビューはこちらから★ 大物プロデューサー、ケニー・オルテガ来日インタビュー! テレビ映画最新作「ディセンダント」制作秘話やマイケル・ジャクソンとの思い出を語る 私は、一足お先に本作を鑑賞したのですが、とにかく楽しい!の一言に尽きる作品になっています! オラドン国のベンというのは、ディズニーの名作「美女と野獣」のベルと野獣のご子息なのですが、「美女と野獣」にまつわるパフォーマンスや、マレフィセントの娘マルと「眠れる森の美女」フィリップ王子とオーロラ姫の娘オードリーとの‟因縁”のバトルがあったりと、ディズニー作品が好きな方にはたまらない作品になっていますよ! 歌に踊りに笑いにロマンスにと、映画には欠かせない要素がふんだんにつまった「ディセンダント」、みなさんもぜひチェックしてみてください! ■作品情報 「ディセンダント」 decendants2015112405.jpg 12月18日(金)20:00~22:00に、ディズニー・チャンネルにて日本初放送 「ディセンダント」は、英語で“子孫”を意味し、そのタイトル通りに、“もしディズニー・キャラクターに子孫がいて、10代だったら?”という驚くべき発想から誕生したオリジナル作品。プリンセスやプリンスたちが暮らすとある王国を舞台に、悪名高き親を持つ子どもたちの心の成長や友情、自分探しがテーマとして描かれている。 ★番組公式サイトはこちらから★ 【動画】悪役キャラの子孫たちが大暴れ!? テレビ映画最新作「ディセンダント」予告編
【動画】ディセンダントのキャストが歌う!-「Rotten to the Core」
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エヴァ・ロンゴリア、アメリカ・フェレーラのTV復帰作は、いずれも職場コメディー

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「フレンズ」や「となりのサインフェルド」などの人気コメディーで一世を風靡したNBCも、最近では嘗ての栄光を取り戻すことを諦めたかのように、並以下のコメディーを下手な鉄砲も数打てば当たる式に排出するのみです。今秋も「Truth be told」は、出鼻をくじかれたままで、最早話題にもならず、ドラマ「Blindspot」「ブラックリスト」と「ザ・ヴォイス」に社運を賭けているかのようです。 この様な状況下、NBCコメディー・プレス・ジャンケットへの招待状が舞い込み、勇んで出かけて行きました。ユニバーサル・スタジオの敷地内のビルに、50人余りの評論家、ジャーナリストやブロガー(主にスペイン語圏の)が集まりました。 この日、紹介されたのは、来年1月4日から放送開始の「Telenovela」と「Superstore」の2作で、いずれもラテン系女優が主人公の職場コメディーです。 11月16日のNBCコメディー・プレス・ジャンケットのスケジュール 午後1時30分~2時    「Telenovela」パネルインタビュー 午後2時~2時15分     個別インタビュー 午後2時15分~3時30分  レッドカーベット 午後3時30分~4時    「Superstore」パネルインタビュー 午後4時~4時15分     個別インタビュー 「Telenovela」の主演/制作は、エヴァ・ロンゴリアです。「デスパレートな妻たち」(2004~2012年)のガブリエル・ソリース役で活躍後、テレビ番組制作や政治活動(オバマ大統領と直結していることで有名)に忙しく、画面から姿を消して3年余りになります。 Longoria.jpg パネル後、個別インタビューを受けるロンゴリア。相変わらず、スリムなボディーにドレスが吸い付いているようだ。レストラン経営が失敗に終わった分、体型は維持できたのか?(c) Meg Mimura 「クーガータウン」や「マイ・ネーム・イズ・アール」の放送作家コンビ(クリッシー・ピートロッシュとジェシカ・ゴールドスタイン)が持ち込んだ企画より、ロンゴリアが長年温めていたテレノベラ(メキシコやラテンアメリカのメロドラマ)の舞台裏コメディーの方が面白い!と急遽乗り換えたと言う曰く付きです。コンビが書き下ろした「Telenovela」の第一稿を読んだロンゴリアが主役を務めると決まって、トントン拍子に進んだと制作の裏話が披露されました。 アナ・ソフィア(ロンゴリア)は、テレノベラ界の女王を自負していますが、実はスペイン語が喋れないことが、本作の味噌!それでなくても、嫉妬渦巻く四面楚歌の職場だというのに、新任のVivavision局長がアナ・ソフィアの相手役に元亭主ハヴィエル(ジェンカルロス・カネラ)を配役してしまったから大変!スペイン語が喋れないにも関わらず、劇中劇の主役パシオンの座を維持し、とにかく主役を狙っている共演者をいかに蹴落とすか、衣装担当の親友ミミ(ディアナ・マリア・リヴア)と結託して、守備を巡らすアナ・ソフィアです。 Telenovela.jpg 左からリヴア、ロンゴリア、カネラ。この3キャラの絡みが絶妙だ。(c) Meg Mimura ロンゴリアの’笑いをとるためなら何でもやります!’精神が漲っている上、共演者にも強者が勢揃いしていて、「他人事!」と大いに笑えるドタバタ風刺劇に仕上がっています。パネルインタビューでロンゴリアが指摘したように、「悪役しか回って来ない」と嘆いていたアマウリー・ノラスコ(オバマ支持者)の繊細な面を生かそうと、ノラスコのために作った役がロドリゴ。確かに、これまで観たことのない面を披露しています。 Nolasco.jpg 「プリズンブレイク」のスクレ役で日本でも人気の高いノラスコ。「チェイス」の役もなかなか良かったので、悪役しかできない訳ではない。他の悪役専門俳優より、取っ付きは良く、近寄るのも怖い!とは思わなかった。(c) Meg Mimura 【動画】「Telenovela」トレーラー 一方、「Superstore」は、「アグリー・ベティ」(2006~2010年)で全世界の注目を浴びたアメリカ・フェレーラのTV復帰作です。大型量販店クラウド・ナインを舞台に、店長以下’負け組’軍団の生き様を描く職場コメディーです。 フェレーラは、9年前の初々しさを失い、すっかり見違えるほどです。思えば、21世紀に入って、「デスパ」でロンゴリアが、「ベティ」でフェレーラが、ラテン系女優の走りとして名を馳せました。あの頃は、ラテン系がLAの多数派民族になると宣告され、テレビ界でもラテン系を主役級にせざるを得ない状況だったと記憶しています。2人が画面から姿を消して、毎年黒人、インド人、アジア人など取っ替え引っ替えで人種多様性に対応していますが、ここに来てラテン系女優2人が同時に復帰するのは、何か意味があるのでしょうか?考え過ぎでしょうか? Ferrera.jpg 「ベティー」で初めて見た時は、何と初々しい!と思ったが、化粧も濃くなって生活感を感じるようになったフェレーラ。(c) Meg Mimura フェレーラが演じる大型量販店のフロア主任エイミーは、19歳で子供を産んで人生が狂ったアラサー主婦。店で唯一の常識と責任感のあるエイミーは、夢も希望も失った10年選手なのです。知ってか知らずか、新入りジョナ(ベン・フェルドマン)をからかったり、過酷な新入りテストをしたり、揚げ足をとったりします。ジョナの無邪気さやゴマ擦りが癇に障るのか、それとも夢も希望もない毎日に嫌気が差して八つ当たりしているのか....とにかく、こんな環境で仕事したくな~い!と思ったのは私だけでしょうか?それとも、これが現実なのでしょうか?私には未知の世界ですが、笑えないどころかイジメ体験者としては、4話で十分!です。 【動画】「Superstore」トレーラー

悲喜交々?2016年冬のTCAプレスツアー

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1月5日から19日まで、恒例のTCAプレスツアーがパサデナ市のランガムホテルで開催されました。 1月5日 ケーブル局 Ovation、Outdoor Channel、ESPN、UP 1月6日 ケーブル局 Viacom、A+E Networks、ナショナジオ、ナショナジオ主催イベント 1月7日 ケーブル局 Cartoon Network、Turner Networks、ディスカバリー、HBO、HBOカクテル・パーティー、AMC新作「Preacher」試写会 1月8日 ケーブル局 Starz、WGN America、BBC America、AMC Networks、AXS TVカクテル・パーティー、Crown Media Networks晩餐会 1月9日 Hulu、ABC 1月10日 The CW 1月11日 Amazon、「スーパーガール」スタジオ見学、「ザ・レイト・レイト・ショー・ウィズ・ジェームズ・コーデン」公開録画参加とレセプション 1月12日 CBS/Showtime 1月13日 NBC 1月14日 NBCユニバーサル 1月15日 Fox 1月16日 FX 1月17日 Netflix 1月18日 PBS 1月19日 PBS 初日から大雨に見舞われ、出鼻をくじかれました。豪雨は5日以降、毎日続き、8日の昼食をランガムホテルの庭で開催できるのかと懸念するほどでした。幸い、お天道様の下で、BBCの昼食会が開催され、再三豪雨の再来!の予報に脅かされましたが、9日以降は、傘要らずに終わり、ツアーは19日の午後6時に無事終了しました。 8日に、パサデナ市のランガムホテルまでゴールデングローブの受賞者予想を聞きに、TVグルーヴの社長と山咲こむぎさんが足を運んでくださいました。動画でご覧になったかもしれませんが、レイチェル・ブルームがコメディー/ミュージカル部門の最優秀女優賞を獲得したことは、喜ばしいことです。もっとも、これしか予想は当たりませんでしたが... JamesCordenSV.jpg 日本でも放送されている「ジェームズ・コーデン」の公開録画にTCA会員が招待された。コーデンの机で写真撮影。手にしているコーヒーカップは、コーヒー豆と一緒にお土産に配られた。 (c) Meg Mimura 昨今の予算削減で、地上波局の夜のパーティーは、ホテルのロビーラウンジか宴会場で開催されたので、バスに揺られて遠方まで出かける必要がなく、楽と言えば楽なのですが...難は、狭い所に押し込められて、音楽をガンガン流されるので、インタビューで喉をやられる前に、這々の態で退散せざるを得ず、評論家がたかる「スター」のインタビューは諦めました。 MickeyMinnieMe.jpg ABCの春の新番組を紹介する1月9日の昼食会には、ディズニーランド開園60周年を記念して(それって、去年じゃないの?)お馴染みのキャラが多数登場した。ミッキーとミニー・マウスと撮った記念写真。 (c) Meg Mimura 今回も「これ!」と太鼓判を押してお薦めする作品は無く、敢えて選ぶなら...の消極的な推薦となりますが、追い追いご紹介して行きたいと思います。吉報は、「The Royals」(昨年3月11日のブログでご紹介)「Playing House」(2014年5月14日のブログ)、「Tyrant」(2015年6月11日のブログ)等、ケーブル局の目星い作品の更新が発表されたことです。日本でも放送された「12モンキーズ」(昨年3月16日のブログ)のシーズン2は、米国では4月18日から放送されます。また、PBSのヒット作「風の勇士 ポルダーク」(昨年6月22日のブログでお伝えしました)のシーズン2は、出演者のスケジュール調整がつかず、クランクインしたのが昨年より遅れたため、再開は今夏以降になると判明しました。待ち遠しい限りです。 Poldark.jpg シーズン1の反響に応えたインタビューで、エイダン・ターナーは、ポルダークを英雄だと思っておらず、「複雑なキャラには違いない」と語っているのが興味深い。私は飽くまでも英雄だと信じている。 Courtesy of Robert Vigiasky/Mammoth Screen for MASTERPIECE 冬のプレスツアーは、基本的に春の新番組を紹介するのが地上波局の目的なので、既存の作品の更新発表はありません。とは言え、前途が危ぶまれる「スリーピーホロウ」と「グッドワイフ」については、質問が出ました。フォックス・テレビジョン・グループのデイナ・ウォルデン会長兼CEOからは、「シーズン3には、大いに満足している。創作チームは良くやっていると思うが、毎シーズン『からくり』を考案するのに苦労している。今日更新発表はできないが、2~3ヶ月中には決める」と、どちらとも解釈できる政治家並の答えでした。シーズン3の『からくり』は評判が悪いですよ!と反論したかったのですが...触らぬ神に祟り無しを信じて、口を噤んでいました。 「スリーピーホロウ」シーズン2で、コンサルティング・プロデューサーを務めたドナルド・トッド氏に、他局のイベントで出くわしました。私は、シーズン2が大好きだったので、毛色が変わってしまってがっかりだと伝えたところ、「トム・マイソンの人柄、魅力を十分に引き出せたので、悔いはない」と述べました。トッドの作風が昔から好きだっただけに、マイソンの実力と魅力を十二分発揮したシーズンを維持してもらったことに大いに感謝したいと思います。もっと、話を聞きたかったのですが、パーティーの席では見かけませんでした。 TomMison01.jpg トム・マイソンの人柄と実力が十分に発揮されていたシーズン2に比べ、今シーズンは不要なキャラが増えた。Foxはどの作品でも、手を替え品を替えて「Xファイル」風の捜査コンビを再生しようと試みてきた。「Xファイル」のリメイクがある年だけに、他の作品は同じパターンでなくても良いと思うのだが... WENN.com 「グッドワイフ」は、シーズン7後半が始まったばかりですが、CBSエンターテインメント社長グレン・ゲラーは、「キング夫妻(番組クリエイター)は、今シーズン限り。但し、シーズン1から関与しているライターが控えているので、引き継ぎはスムーズに行く筈。まだ1月だから、更新するかどうかは決めていない」と発表しました。CBSは伝統的に更新発表を伸ばし伸ばしにする悪癖があるので、当然の答えと言えるでしょう。私は、アリシア(ジュリアナ・マルグリーズ)が大統領に就任して、幕を閉じるのではないか?と思います。 JuliannaMargulies01.jpg ジュリアナ・マルグリースの祝辞で、「グッドワイフ」完了の秘密が漏れたように報道されているが、ウィル(ジョシュ・チャールズ)の死を1年極秘にしていたチームだけに、そんなポカは考えられない。 WENN.com 今回は、ここで終了しようと思っていましたが、マルグリーズが既に次のプロジェクトを探すべく、動き出したような(?)報道が目に入ってきました。先週の木曜日(1月21日)に開催されたCasting Society of America主催の授賞式に姿を現し、「キング夫妻は、私がお祝いに駆けつけたと思ってるみたいね。内緒にしてたから...でも私は、4月には失業するから、長年ご無沙汰してたキャスティング・ディレクターに直にご挨拶に来たのよ!」と、祝辞(?)を述べました。マルグリーズ無しの「グッドワイフ」などあり得ないので、潔く諦めるしかないようです。

16年冬のプレスツアーで読み取った今春の傾向

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無数のパイロットを観て参加したTCAプレスツアーでしたが、169回に及ぶパネルインタビューで得た情報を基に今春の傾向を分析してみました。 1)数が多い割には、例によって例の如く「続きが早く観たい!待てない!」と思う作品は皆無です。下手な鉄砲も数打てば当たる式に登場するのは、アメコミドラマ(「Lucifer」「レジェンド・オブ・トゥモロー」「Preacher」など)、世の終わりに地球人がどう対処するかを描くSFモノ(「Colony」「You, Me and The Apocalypse」など)ばかりです。吸血鬼が減少の一途をたどっていることは、喜ばしいことではありますが...アメコミドラマ蔓延に辟易としているのは私だけなのか、The CWやNetflixのお偉方は「蔓延からは程遠い!必ずファンが付いてくる」と言います。 Preacher.jpg 謎の力を持つ牧師のアメコミドラマ「Preacher」の試写会への招待状がメールで送られてきたが、血生臭い内容だったので遠慮した。 Colony.jpg 1月14日から始まった「Colony」は、ジョシュ・ホロウェイ(右端)主演のSFサバイバル・ドラマ。何者かに占領されたLAで捕虜になった次男を救出するために、占領パトロール軍に侵入したウィル・ボウマン(ホロウェイ)と、レジスタンス軍の妻ケイティ(サラ・ウェイン・キャリーズ)を描く。 Courtesy of USA Network 2)どの番組にも必ずと言って良いほど、イギリス人俳優が配役されています。イギリス人でなければ、オーストラリアかニュージーランド人で、ヒュー・ローリー(「HOUSE」)が配役された頃に比べると、イギリス人俳優は完全に米国テレビ界に浸透、今では当たり前になってしまいました。 480a22.png 英国人トム・エリス(左)は、Foxの新作「Lucifer」でチャーミングな悪魔ルシファー・モーニングスターを演じる。マーティン・ヘンダーソン(右)は、「グレイズ・アナトミー」シーズン12の6話からネイサン・リッグス医師を演じるニュージーランド人。メレディス(エレン・ポンペオ)の相手役ではないか?と噂されている。 WENN.com 3)相変わらず続くリメイクの数々。「Xファイル」「プリズン・ブレイク」「スタートレック」など。「24:レガシー」や「フラーハウス」など、オリジナルを一捻りしたものは視聴率を獲得できるかもしれませんが、「HEROES Reborn/ヒーローズ・リボーン」のように過去の栄光を追いかけても、時代や業界がすっかり様変わりした今、成功する確率は低いのではないでしょうか? X-File.jpg 「Xファイル」は、13年振りに画面に復帰。記念すべきプレミアだと言うのに、プロモ用に配られたのはパクパク占い。SFに似つかわしくないローテクだ。 (c) Meg Mimura 4)一気觀に対抗するため、NBCが始めたミュージカルのライブ放送に見習って、Foxは今春「グリース」とイースターを祝う「The Passion」を予定しています。スポーツの生中継かミュージカルのライブ放送ミュージカルのライブ放送しかないと、地上波局は気が付いたようです。 300z4.png ジュリアン・ハフは、映画「グリース」でオリヴィア・ニュートン・ジョンが演じたサンディ役を見事にこなした。1月31日、3時間に及ぶライブ放送で日曜日の視聴率戦争に勝ったFox。昨年12月に放送されたNBCの「The Wiz」に僅かに劣る視聴率で、この傾向は今後当分続きそうだ。WENN.com 5)暗~~いドラマは、増え続ける一方で、青空シリーズで名を馳せたUSA、お偉方が変わって自分色に塗り替えようとする余り、暗さ度を上げているターナー系列局(TNTとTBS)にまで魔の手が伸びています。 USAは、先日ゴールデン・グローブ賞を受賞した「MR. ROBOT/ミスター・ロボット」が好例です。TNTは「MAJOR CRIMES ~重大犯罪課」と「The Librarians」は打ち切りを免れたものの、「リゾーリ&アイルズ」は今シーズンを以って完了と発表がありました。今夏放送開始予定の「Animal Kingdom」や「Good Behavior」は女が仕切る犯罪者一家を描きます。TNTのカラーは、正に今塗り替えられようとしています。 Mr.jpg USAの暗いドラマの中で、ゴールデングローブ賞を獲得した「MR. ROBOT/ミスター・ロボット」のプロモ用カード。裏面は、1月14日に実施されたパネルインタビューの座席表。 (c) Meg Mimura 6)アンチヒーローにとって代わる、アンチヒロインの相次ぐ登場も顕著な傾向と言えます。男女平等を謳っている以上、仕方がありませんが、極悪人は男の専門特許ではない!と言わんばかりに、次々とアンチヒロインが生まれています。前出TNT局の「Animal Kingdom」と「Good Behavior」、Starz局から「The Girlfriend Experience」、更にPBS(公共放送)からも「Dark Angel」が控えています。 480a55.png 今夏のプレミアを控える究極のアンチヒロイン。エレン・バーキン(左)は、無法一家を仕切る極悪非道な母親を演じる。一方、ミシェル・ドッカリー(右)は、「ダウントン・アビー」の高飛車メアリーから、出獄したばかりの詐欺師に変身する。WENN.com

16年冬のセット訪問ー「スーパーガール」

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1月11日は、午前中9時から11時まで、Amazonが「BOSCH / ボッシュ」「Catastrophe」シーズン2と新作「Mad Dogs」と「The New Yorker Presents」の4作のパネルインタビューを実施しました。 その後、大型バスに揺られて、バーバンクにあるワーナー・ブラザースの撮影所に向かいました。先ず、給水塔に最近掲げられたワーナーのスーパーヒーロー4作のビルボードについて、物々しいファイルが配られました。遠足に出かける小学生を引率する先生のように、「給水塔が見えて来ました!」「ほらほら、前方右手をご覧ください!」とワーナーの広報がはしゃぎます。我々は何がそんなにおお事なのか訳が分からず、首を傾げるのみ。バスを降りて、給水塔に掲げられたビルボードを撮影しろと言うことだったのです。はー???逆光で、どう逆立ちしても、目的のビルボードは撮れません。ワーナーの撮影所内を走るツアー用のトラムに乗り換えて、やっと「SUPERGIRL / スーパーガール」のセットに向かうのかと思いきや、給水塔の真下に横付けにされ、「はい、写真をどうぞ!」と又もや催促される始末です。こんなに手間暇かけて、ビルボードにこだわるなんて....余程の宣伝効果を期待しているのでしょう。 WatertowerArrow.jpg 真下から撮影したので、余り良い写真とは言えないが、「ARROW/アロー」のビルボード。左手が「GOTHAM / ゴッサム」で、角度が悪くて撮れなかったのは「SUPERGIRL / スーパーガール」と「THE FLASH / フラッシュ」だった。 (c) Meg Mimura やっと、辿り着いたのは、「SUPERGIRL / スーパーガール」でレストランやバーのシーンとして使用されるセット。ここで待たされること、30分余り。一体、何に手間取っていたのかは、全く不明です。ようやく、姿を現したのは、番組のセット・デザイナー!但し、参加者が60人余りいるので、側にぴったりくっついていなければ、説明は聞こえてきません。 最初に案内されたのは、カーラ=スーパーガール(メリッサ・ブノワ)とアレックス(カイラー・リー)のアパートです。薄給の新入社員がこんなアパートに住める筈がない!と思いつつ、キッチン、ダイニング兼リビングルーム、寝室、アパートの窓から見える外の景色や装飾品を見て回ります。アレックスが高給取りなのでしょうか? ExpensiveLight.jpg アパートのセットの中で、最も高価なのがこのシャンデリア。自分でも作れそう(?)だが、何でも骨董品とか。 (c) Meg Mimura KaraWardrobe.jpg 都会のブティックを思わせる、カーラの洋服収納法。黒っぽいものばかりだった。 (c) Meg Mimura CatcoReception.jpg Catco Worldwide Mediaの受付。ホットピンクの巨大なパンサー像が印象的だ。 (c) Meg Mimura 二番目に案内されたのは、カーラの職場、Catco社内のセットです。受付の巨大なホットピンクのパンサーが度肝を抜きます。とにかく、大きい!とにかく、ピンク!なのです。Catco社長キャット(キャリスタ・フロックハート)の事務所は、テレビの大小画面が30ほど、壁に集められていて、天井の高さと言い、家具調度品と言い、一大企業を仕切る社長に見合うスケールです。 CatOffice.jpg メディア関係やテレビ局の事務所は他局の番組を監視(?)する為に、何十台の画面が設置されている。女社長であることは、シャンデリアやクッション、ピンクの花など、家具調度品で表現されている。 (c) Meg Mimura KaraDesk.jpg カーラのデスクは、黄色ですっきりまとめられている。働いている感じがしないのは、故意なのか? (c) Meg Mimura アレックスが働くDEOのセットで、パネルインタビューが実施されました。参加者は、制作陣からサラ・シェクター、アンドリュー・クライスバーグ、グレッグ・バーランティ、アリ・アドラーの4人、キャストはデヴィッド・ヘアウッド、リー、ブノワ、フロックハート、メカード・ブルックス、ジェレミー・ジョーダンの6人です。 AfterSession.jpg フロックハートが瞬く間に姿を消した後、制作陣や俳優に個別インタビューする評論家たち。右端にリーの姿が見える。 (c) Meg Mimura 「アシスタントがスーパーガールだと気付かないのは、現実的ではないと思いませんか?」という質問に答えて、フロックハートは「しょっちゅう聞かれるわ。視聴者は、とっても気になるみたい。キャットは自己チューのナルシストだから、職場でさえカーラの存在を無視してるでしょ?だけど、スーパーガールには、キャットでさえドキドキ、ソワソワするの。上手に隠してはいるけど!」と、自分より下の人間は人間だとも思わない、嫌な女を想像して演じていると説明しました。但し、例によって例の如く、パネルインタビューが終わるや否や、あっという間に姿を消してしまったフロックハート。インタビュー嫌いは、何年この業界にいても治る気配はありません。 DEOのセット内で、武器管理室などを見た後、カーラが地球にやって来た宇宙船の前で個々に記念撮影してもらい、セット訪問が終了しました。 TCA16Supergirl.jpg 宇宙船の前で、写真撮影してもらった。右枠に説明がないと、背景は何なの?と聞かれそうだ。 (c) Meg Mimura

「レイトx2ショー with ジェームズ・コーデン」公開録画に参加

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今回のプレスツアーで、最も楽しみにしていたのは、1月11日夕方に招待された「レイトx2ショー with ジェームズ・コーデン」の公開録画です。 MiniLA1.jpg 日本でも放送されている「レイトx2ショー with ジェームズ・コーデン」の背景。コーデンの写真入りのビルボードが目につく。 (c) Meg Mimura 2015年1月12日、コーデンとプロデューサーのベン・ウィンストン、ロン・カリブの3人によるパネルインタビューが行われました。放送開始は3月末だったので、どのような番組になるか詳細は未定、数々の案を検討中と言う話でしたが、「レイトx2ショー」前代の司会者クレイグ・ファーガソンの制作チームと企画を練っていると発表されました。 米国では、舞台や映画でコーデンを知っている人はいても、お茶の間の’顔’ではありません。人柄を全く知らずに参加したパネルでしたが、「せちがらいご時世ですから、刺々しいものではなく、『ほんわか!』を合言葉にしたいで~~す。それで、笑えるならもっと良いな」と発言しました。深夜トーク番組と温かいと言う表現は、相容れないものがあります。時間が時間だけに、卑猥、下品、辛辣なジョークや皮肉がポンポンと飛び出すのが現状です。2008年9月から2シーズン続いた「The Bonnie Hunt Show」のような、トーク番組にして欲しいと、ウィンストンにお願いしました。もっとも、「The Bonnie Hunt Show」は、昼間、女優でもあるボニー・ハントが司会した番組ですから、比べても仕方ないのでしょうが、元気をくれる楽しい番組だったので、打ち切られてしょんぼりしていた私です。そこへ『ほんわか!』をモットーにしたいと言う制作陣が登場したので、すかさず提案しました。 BenGreet.jpg 先ず、プロデューサーが登場して挨拶。この日の段取りを説明するのは、ウィンストン(右)だ。 (c) Meg Mimura 3月25日に観たプレミア回は、3人の発言通りの微笑ましい場面満載!コーデンが昨夏のTCA賞授賞式の司会を務めてくれ、コーデンに会いたいばかりに、どうでも良かった授賞式に参加しました。『ほんわか!』を実行してくれてありがとうと、一言お礼を言いたかったのです。又、ウィンストンには、最初から一度公開録画に行きたい!とお願いしていたのですが、初対面から丸1年と1日後に、願いが叶ったと言う曰く付きです。 1月11日、「SUPERGIRL/スーパーガール」のセット訪問は、Smoke Houseと言う有名なレストランでの夕食(?)で終了しました。しかし、レストランの対応が異常に遅く、CBSスタジオで行われる「レイトx2ショー」の公開録画に間に合わなくなってしまいました。デザートを放棄して、ラッシュアワーのハリウッドに向かいました。 MiniLA2.jpg 背景に作られたLAの名所。 (c) Meg Mimura 到着したのは午後5時半。何時間も列に並んで開場を待った一般視聴者は既に着席しており、TCA会員が天井桟敷に詰め込まれるや否や、プロデューサーが登場して、本日の段取りを説明しました。それから、コーデンやゲストが登場する際の、声援や拍手を繰り返し、繰り返し練習させられました。生中継ではないので、スキットや絵文字ゲームなどは、笑いが取れなければ、その場で、方向転換したり、撮り直しします。 LADowntown.jpg LAダウンタウンの高層ビル。NYの摩天楼と違って、少々貧相? (c) Meg Mimura 11日のゲストは、モーガン・フリーマン、ズーイー・デシャネル、ティム・ロスの3人でした。皆、プレスツアーでインタビューしたことがある俳優で、ドキドキ、ワクワクする俳優ではなくて、がっかり!です。 480mm.jpg (左から)フリーマン、デシャネル、ロスが1月11日のゲスト。WENN.com 数年前、ジェイ・レノが司会する、同様のトーク番組の公開録画に参加しましたが、レノが登場する時のみ、歓声を上げるように指示されましたが、その後は最後まで座りっぱなし。最後にジョシュ・グローバンがグランドピアノと共に登場して、私の大好きな曲を披露してくれた覚えがあります。しかし、この日の公開録画は、立ったり座ったり、拍手喝采のボリュームを上げたり、すっかり疲れ果ててしまいました。自宅で寝そべって観賞する方が楽で良いな...と思いました。 録画終了後、同ステージでレセプションが行われました。昨年、里帰りした際、日本で観たこと、期待通りの『ほんわか!』度に大いに満足していることをウィンストンに伝えました。英国人の視点と深夜トーク番組の既成概念がないことが、この番組を爽やかなそよ風にようにしています。最初に気付いた点は、司会者とゲストの目線が同一と言うことで、当然ながら「意図的」と言います。従来の司会者は一段高い位置からゲストに話かけるのが習わしでしたが、これもコーデンが客席を駆け回るのと同じく、セレブではなく、’庶民的’であることを表現しています。又、ゲスト一人ずつと対話する定番を廃止、グループでインタビューする方式をとっているので、ゲスト間の意外なやりとりが観られるのが醍醐味です。但し、米国では誰が’旬の人’か未だ掴み切れていないので、出演依頼をアドバイスしてくれるコンサルタントを雇ったことを明かしました。 Corden%20guests.jpg ゲストが集うソファー。コーデンが座る椅子とソファーが同じ高さに置かれていて、’庶民的’を表現している。 (c) Meg Mimura CBSgifts.jpg 終了後、CBSからもらったお土産。左下のDVDは、同局の政界ドラマ「Madam Secretary」、真ん中上のコーヒー豆袋にはコーヒー豆と「レイトx2ショー with ジェームズ・コーデン」ロゴ入りのコーヒーカップが入っていた。この番組を有名にしたカープール・カラオケ・ハイライトのDVDとYouTubeでの視聴回数を表示した説明書。 (c) Meg Mimura

カナダ発「ロスト・ガール」の美男美女にクギヅケ♪

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最近では、テレビやソフトのほか配信で数多くの海外ドラマを見ることができますよね。 どんどんどんどん日本に上陸しているのに、 いつも時間に追われている私はなかなか追いつくことができず、 キーッとなるばかり。。 見たいよ~。もっとたくさん見たいよ~(涙) そんな私でも、「ロスト・ガール」シーズン1を一気見することができました! カナダの美人女優アンナ・シルクが主演で、“フェイ”と呼ばれる特殊種族のヒロイン ボウを演じています。 美人だけど、とてもキュートで魅力的です! Anna%20Silk01sk.jpg アンナ・シルク Guillermo Proano / PR Photos ボウの相棒になる人間の女の子、ケンジーがまたたまりません! ボーイッシュでユニークでキュート。独特の魅力があるキャラクターです。 演じているのは、ロシア出身のクセニア・ソロ。 KseniaSolo01sk.jpg クセニア・ソロ Sylvain Gaboury / PR Photos ボウとケンジーが友情を育んでいくのも見どころです。 “フェイ”の中でもボウが属する“サキュバス”は、 キスやセックスで人の“気”を吸い込むのですが、 ボウはオオカミ人間で刑事のダイソンから力をもらったりします。 というわけで、2人のラブシーンも登場します。 ダイソンを演じるクリス・ホールデン=リードはカナダ出身の俳優で 「THE TUDORS」や「リスナー」にも出演したセクシーなイケメンです! (残念ながら写真を入手できませんでしたのでリンク先を→) 面白くて、目の保養ができて、ドキドキすることもできるファンタジー「ロスト・ガール」。 早くシーズン2も見たいです‼  いつ見られるかな~。時間がほしいです~(^^;
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