以前、スパイク・ジョーンズにインタビューした時、「あなたの頭の中に入ってどうなっているか見たいです」と言ったのですが、もうその言葉は、今、彼にこそ言いたいです!
それは、クリストファー・ノーラン。
だって、そうでしょう!? こんなに次々と驚くべき映画を生み出すなんて、頭の中がどうなっているのか見たい!!
新作「インターステラー」には、本当にもうビックリですよ!
『インターステラー』
11月22日(土)新宿ピカデリー他全国ロードショー
オフィシャルサイト:http://www.interstellar-movie.jp
配給:ワーナー・ブラザース映画
(C) 2014 Warner Bros. Entertainment, Inc. and Paramount Pictures. All Rights Reserved.
そう遠くない未来。世界的な食糧飢饉や、劇的な環境変化によって、地球の寿命は尽きかけていた。
地球に代わる、居住可能な新たな惑星を探すため、元エンジニアのクーパー(マシュー・マコノヒー)は、数少ないクルーと共に宇宙へと飛び、前人未到の未開の地へと旅立つ。
マシュー・マコノヒーとアン・ハサウェイというオスカー俳優共演のSF超大作ですが、可愛い娘を残して宇宙へと旅立ったクーパーが、愛する家族のもとに帰るという希望を胸に、様々な試練に立ち向かうという、父と娘の物語の部分が感動を呼びます。
マシュー・マコノヒーが“父親”を熱く演じているのが印象的でした。
アン・ハサウェイは、とても過酷な撮影だったと思いますが、相変わらず素晴らしいです。
何を書いてもネタバレになりそうなので怖いのですが、彼女が演じるキャラクターの内面の葛藤にも心を揺さぶられます。
近年では、「ゼロ・グラビティ」が圧巻でしたが、圧倒的なスケールに衝撃を受ける「インターステラー」は、“「ゼロ・グラビティ」+「コンタクト」”的な魅力があると感じました。
「コンタクト」もSF作品というだけじゃなく、感動的なストーリーが忘れられないですから。
そういえば、「コンタクト」にもマコノヒーは出演していましたね。
とにもかくにも、クリストファー・ノーランはすごい!!
スパイク・ジョーンズは、私に頭の中に入ることを許可してくれましたが(笑)、ノーランにはきっと断られることでしょう。
「インターステラー」は11月22日公開です。
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「インターステラー」が衝撃的過ぎて、頭の中をのぞいてみたい監督、クリストファー・ノーラン。
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地上波局2014年秋の新番組成績表
9月21日から追々始まった地上波5局の新番組24本の中間報告です。今年は、パイロットだけ放送して打ち切りという極端な例はなく、打ち切り第1号は、10月末まで発表がありませんでした。4〜6話と進行中でしたが、打ち切り後は尻切れとんぼではなく、V.O.D.やHuluで結末を視聴できるようになりました。
■ ABC
ドラマ
◇「Forever」シーズン1(22話)は一先ず安泰
「スリーピー・ホロウ」医療版のような不死身の検察官のドラマ。私は、今年初の打ち切りと予想していたのですが…どこがどう受けたのでしょうか?
◇「How to Get Away with Murder」シーズン1は、15話制作。11月末までに9話を放送してシーズン1前半を終了、後半6話は来年1月末までお預け!
毎週木曜日はションダ・ライムズ日で、午後8時「グレイズ・アナトミー」9時「スキャンダル」10時に「How to Get Away with Murder」(「HTGAWM」と省略)とプライムタイムを独占しています。
だらだらと続いているだけの「グレイズ」、先シーズン後半あたりから輝きを失ってしまった「スキャンダル」の後に、「HTGAWM」が颯爽と登場して魅了してくれるものと期待していたのですが….正直な所、嘗ての「スキャンダル」ほど吸い込まれるほどの迫力のないメロドラマで、がっかりです。「ダメージ」の足下にも及びません。私なりに分析したみたところ、
1)善良なキャラが独りもいない
2)未だにキャラの名前が覚えられないほど、キャラに魅力がない
3)ヴィオラ・デイヴィス演じるアナリースは「ダメージ」のパティー・ヒューズほど冷血漢ではなく、仰天するほど「怒」と「哀」をあらわにする
の3点が災いしています。「HTGAWM」も「スキャンダル」も「ダメージ」路線ではなく、卑劣人間のオンパレード「マッドメン」路線に乗ってしまい、残念としか言いようがありません。
「How to Get Away with Murder」で、テレビ初主演を果たしたヴィオラ・デイヴィス。感情の波を生々しく演じ、冷血漢ではないことをあらわにし過ぎて興醒め。過ぎたるは及ばざるが如し? WENN.com
コメディー
◇「Black-ish」シーズン1は24話確約
2話以降、ネタ切れ感があり、最近はV.O.D.で視聴する気にもなりません。人種をどう自覚するか?というアイデアから生まれた異色コメディーは、叩き上げ世代vs.裕福に育った世代の葛藤にすり替わってしまい、単なる家族コメディーに成り下がってしまいました。アンソニー・アンダーソンとトレイシー・エリス・ロスの演技が、極端に大袈裟で観るに耐えないことも大きな要因です。
◇「Cristela」シーズン1は22話確約
アイデアから生まれた「Black-ish」とは異なり、コメディアンのクリステラ・アロンソが脚本を書いているだけあって、キャラベースの笑いが詰まったコメディーです。ダラスを舞台にメキシコ系アメリカ人クリステラが弁護士を目指し、職場でも家庭でも悪戦苦闘する姿を描きます。クリステラ自身の体験を基に書かれているだけに、取って付けたようなわざとらしさが無く、安心して観られる作品です。弁護士を目指している割には、ブルーカラー色の濃いところが少々気になります。
◇「Manhattan Love Story」今年初の打ち切り作品。未放送の7話はHuluでストリーミング、あるいはV.O.D.で視聴可能
ロマコメがいかに難しいかを再度証明した感があります。配役にも難があったと思いますが、未放送分を観て、ABCの決断は正しいと思いました。とにかく、主役キャラに魅力がないので、これ以上続ける意味がありません。
◇「Selfie」今年、4本目の打ち切り作品。V.O.D.では未放送分3話のみ視聴可能だが、Huluストリーミングでは、おまけ11〜13話が視聴できる
デジタル時代の「マイ・フェア・レディー」は概念としては面白いし、カレン・ギランが浅はかを絵に描いたような現代っ子を愛くるしく好演しましたが、早々にネタ切れ感がありました。本作のクリエイターは、「テクノロジーが男女関係にどのような影響を与えているか?を描きたかった」と発表しましたが、概念からコメディーをひねり出すと、すぐに息切れするという2本目の例(1本目は同局の「Suburgatory」で、まだ継続されていますが、視聴率は激減)を生み出してしまいました。
ジョン・チョウは、ロマコメ史上初のアジア系アメリカ人を好演しましたが、マーケティングの天才と空気の読めない仕事の鬼オタクの相反する気質をどう演じたものか、混乱しているように見受けました。
但し、未放送分3話=つまりシーズン1の終盤に、生徒イライザと先生ヘンリーの心の触れ合いが描かれていて、イライザがいかに成長するのか、先を観たかったな〜と残念に思いました。Huluで残り3話を観るしかありません。
これからやっと始まる二人の関係を目撃できないのは、心残りです。ABCにもう少し我慢して欲しかったな〜と思います。
カレン・ギラン(左」は、「Selfie」で実力を実証したので、すぐに次作が決まるに違いない。一方、相反する性格がしっくり来なかったヘンリー役のジョン・チョウは、「スリーピー・ホロウ」の後半に復帰か? WENN.com
■ CBS
ドラマ
◇「Madam Secretary」シーズン1は22話確約。11月30日に第11話が放送され、シーズン1前半終了、後半は来年1月4日再開
後続番組の「グッドワイフ」と同様、視聴者は50代以上です。今シーズン「グッドワイフ」が、法曹界から政界に焦点を置き換えて、過去のシーズンほど面白くなくなったので、「Madam Secretary」の視聴率をそのまま横滑りさせて欲しいものです。
政界ドラマとは言え、「スキャンダル」と違って、過半数のキャラが善良な人間として描かれていて、物足りないという人もいるかもしれません。マッコード国務長官(ティア・レオーニ)は職場では四面楚歌、家庭では夫婦円満ながら娘や息子に振り回される母親です。
◇「NCIS: New Orleans」シーズン1は22話確約
場所を変えても、この手のドラマは似たり寄ったり!もう少し魅力ある俳優が配役されていれば、試してみようかと言う気にもなるのですが….
◇「Scorpion」シーズン1は22話確約
若者層に受けたのでしょうか?犯罪ドラマ局の名に恥じない内容ではありますが….
◇「Stalker」シーズン1は22話確約
ストーカー心理が面白い/楽しい/為になると観ている視聴者がいるという証拠ですが、視聴率を見る限り、ヒットとも駄作とも言えないまあまあの成績。シーズン2は多分ないものと思われます。
コメディー
◇「The McCarthys」3話放送。視聴率低迷に関わらず、3話更新。
ションダ・ライムズ日の裏番組だから、この視聴率なのでしょうか?個人的には、観るに耐えないコメディーだからだと思います。とにかく、笑えません。
■ CW
ドラマ
◇「The Flash」シーズン1は23話確約
同局にとっては、「アロウ」に続くヒット作です。「アロウ」とのクロスオーバー回もあり、好調です。
コメディー
◇「Jane the Virgin」シーズン1は22話確約
CWが放送開始前に、追加制作を発表して肩入れした甲斐あって、ゴールデングローブ賞コメディー・シリーズ部門賞作品賞にノミネートされました。更に、主人公ジェーンを演じるジーナ・ロドリゲスが女優賞にあがっていることは、実に喜ばしいことです。
視聴率が低迷していても、ロドリゲスの人柄が受けてノミネートに繋がったに違いありません。「ブルース家は大騒ぎ」のように、評論家だけに受けているのかも知れません。
「Jane the Virgin」ジーナ・ロドリゲス。大袈裟な演技で悪名高いテレノベラの主人公ジェーン役だが、さらっとした自然な演技が新鮮!エミー賞は候補にもあがらないと思うので、ゴールデングローブを獲得して欲しい期待のニューフェースだ。 WENN.com
■ FOX
ドラマ
◇「Gotham」シーズン1は22話確約
今秋、FOXで唯一高視聴率を獲得している作品。シーズン2継続は間違いないでしょう。逆に、2013年のヒット作「スリーピー・ホロウ」は内容の濃さに反比例して、視聴率は減少しています。ファンはどこへ行ってしまったのでしょう?
◇「Red Band Society」視聴率は低迷のまま、10話放送後、3話更新
お涙頂戴ドラマは、現代人にはしんどいのでしょうか?人生の教訓が若者には鬱陶しい?シーズン更新はほとんど見込みありません。
◇「Gracepoint」限定シリーズ13話で終了
「ボーンズ 骨は語る」の後続番組にも関わらず、視聴者の関心を引く事ができませんでした。英国版オリジナル「Broadchurch」と、主人公が同じという配役に問題があるのではないでしょうか?
12月16日、13話で完了、更新はしないと発表がありました。夏のプレスツアーで、限定シリーズ=視聴率次第で継続可能シリーズとあるプロデューサーが種明かししたことが思い出されます。
コメディー
◇「Mulaney」シーズン1の契約本数16話を、13話に削減
放送日を誰もが忌み嫌う金曜日夜に替えられたことが、既に継続しないという局側の真意を物語っています。現在、残りの逸話を消化中。
■ NBC
ドラマ
◇「Constantine」13話確約で、放送開始は10月24日
「グリム」とペア放送にして、NBCは大いに期待していたようですが、視聴率がとれず、シーズン1の契約通り13話を消化して終了すると発表がありました。シーズン更新はほとんど見込みありません。
◇「State of Affairs」13話確約で、11月17日放送開始
12月15日に第5話が放送されましたが、本作もシーズン1の契約通り13話を消化して終了するのではないでしょうか?「ホームランド」地上波局晩を目指しているのは解りますが、迫力が….姑になる筈だったペイトン大統領とチャーリー(キャサリン・ハイグル)の関係がストーリー展開の邪魔をしているように思います。更に、9月に放送開始した「Madam Secretary」で、政界ドラマはもう沢山!と判断した視聴者も多いと思われます。
◇「The Mysteries of Laura」シーズン1は22話確約。来年1月7日に11話目が再開
デブラ・メッシングがとにかく輝いていて、「ウィル&グレイス」や「スターター・ワイフ」ファンには嬉しいシリーズ復帰です。猫の手も借りたいほど忙しいシングルマザーは、少々旧いとは思いますが、事件捜査も伝統的な聞き込みに依存している作品なので、違和感はありません。残り11話が楽しみですが、シーズン2更新なるか?という所です。視聴者の年齢が高いことを理由に打ち切られた番組は山とありますから….
「The Mysteries of Laura」で、ローラを好演するデブラ・メッシング。テクノロジーや超能力に頼らず、昔ながらの聞き込みと推理で事件を解決する伝統的な語り口が良い。 WENN.com
コメディー
◇「A to Z」13話で制作打ち切り
◇「Bad Judge」13話で制作打ち切り
上記2本は、来年早々に4話放送して完了します。ロマコメ(「A to Z」)って、本当に難しいものなんですね。
◇「Marry Me」5話更新で、シーズン1は18話確約
毎回、視聴率がどんどん下がっているにも関わらず、更新ですか?残り10話は来年放送予定。
来春の新番組が毎日続々と配達されてきます。1月のプレスツアーを控えて、パイロットを年末年始に視聴しますが、面白そうな作品があればご報告します。
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「レバレッジ」ファンに吉報!TNT「The Librarians」の世界
12月7日に始まったTNTの新作「The Librarians」は、同局が2004年から3本制作したテレビ映画「ライブラリアン」のスピンオフ/テレビシリーズ化です。映画「ライブラリアン」はノア・ワイリーが、臆病で奥手の本の虫フリン・カーセンを演じるアクションアドベンチャーでした。安定を求めて就職したメトロポリタン公立図書館の司書....と思いきや、実は、数人で死守してきた、図書館秘蔵の骨董品やお宝を守る仕事だったのです。本にかじりついて生活できると夢見ていたフリンは、まるでインディアナ・ジョーンズのオタク版のような冒険の旅に出る羽目になります。
TNTのお気に入り俳優ノア・ワイリー。「フォーリングスカイズ」と入れ替わりに、古巣「ライブラリアン」のシリーズ化に出演、制作にも関与している。 WENN.com
今回、テレビ映画「ライブラリアン」をシリーズ化(シーズン1は10話)しようと持ちかけたのは、他でもない「レバレッジ」のクリエイター、ディーン・デブリンでした。故に、「レバレッジ」の制作陣やロケ地などが、本作でもそっくりそのまま使われています。
シリーズは、フリンが世界中を駆け巡っている間に、関与できない事件を新しいキャラ5人に任せるという設定です。オクラホマの田舎者ながら、知能指数は190、美術史オタクのジェイク役に「レバレッジ」の‘腕力’エリオット役クリスチャン・ケインが起用されています。無邪気で純粋、美術史オタクながら、今の所、ほとんど蘊蓄を傾けない可愛い役柄です。「レバレッジ」が終了して、寂しい思いをしていた方に、是非観ていただきたいシリーズです。
‘腕力’エリオットから打って変わって、知性派ジェイクに180度転換したクリスチャン・ケイン。格闘シーンでは、思わず手が出るのではないか?とはらはらしているのは私だけ?今度、話す機会があれば、聞いてみようっと! WENN.com
コンピュータの役目を果たすカサンドラ(リンディ・ブース)は、記憶を取り戻そうとすると、聴覚と知覚の幻覚症状を体験すると、説明されてもよく解らない脳腫瘍の副作用らしき’力’を持っています。「アルファズ」のレイチェルとゲイリーを足したような....つまり、何だかよく解らないけれど、答えが出て来るので、コンピュータの役目と片付けました。
カサンドラ役を演じるリンディ・ブース。パイロットでは、脳腫瘍を治療したくて、敵側に寝返ったので、同僚からは100%信用されていない。 WENN.com
盗みの達人エゼキエル(ジョン・キム)は、テクノロジーに長けている上、犯罪捜査ミステリーが大好きな青年(少年に見えますが)です。但し、イギリス英語で早口でしゃべるので、こちらもほとんど理解できません。
そして、映画「ライブラリアン」3作と同様に、この頭でっかちで腕力のないオタク3人を守るのが、強く逞しいイヴ・ベアード大尉(レベッカ・ローミン)で、元陸軍テロ対策専門の捜査官です。魔法や秘蔵など、不可解なことは理解しようともせず、とにかく3人を守ることが使命と理解しています。とにかく、強い!
イヴを演じるレベッカ・ローミン。フリンと恋仲になるような来週の予告トレーラーが流れたが、夢だったと言うこともあり得る。 WENN.com
魔法やテクノロジーを駆使して、4人の謎解きに加担するのがジェンキンス(ジョン・ラロケット)。4人が使命を果たさなければいけない、目的地を魔法のドアの向こうに呼び寄せる力を持っています。
ジョン・ラロケットが演じるジェンキンスも、今のところまだ謎の人物。過去は追々明かされるに違いない。 WENN.com
未知の世界を信じない現実的なイヴと、夫々自分の世界にどっぷり浸っているライブラリアン見習いの会話が面白いし、また映画より更にコメディー要素が増えていて、漫画を観ている感じです。また、楽しい番組を生み出してくれた「レバレッジ」チームに感謝、感謝!
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有終の美を飾った「ホワイトカラー」
「終わりよければ全て良し」とは言うものの、シリーズの結末ほど難しいものはありません。特に、秀作だと、どうしてもそれなりの終わり方を期待してしまうのが人情と言うものですが、私の記憶に残る限り、唸るほどの「完」は稀です。「えーっ!!何、それ?!」と、忠実なファンの期待を裏切る、安直な結末が蔓延している昨今、どうしても不安が募ってしまいます。
「ホワイトカラー」シーズン5は、今年1月30日に崖っぷちで終わり、2015年まで再開されない筈でした。ニューヨークで撮影しているため、制作費が毎シーズン高騰、シーズン5の崖っぷちのまま画面から姿を消してしまうのでは?と言う噂もあったほどです。しかし、今年9月、USA局がシーズン6は6話でシリーズを完結すると発表しました。
賢い4歳児ニール・キャフリー役マット・ボマー(左)とダサイが律儀で融通の利かない大人ピーター・バーク役ティム・ディケイ。「敵ながらあっぱれ!」とお互いへの尊敬の念が底を流れる異業種(?)のプロ間に生まれた友情を描いた楽しいシリーズだった。 WENN.com
11月6日のシーズン6プレミアに先駆けて、モジー役のウィリー・ガーソンに電話インタビューしました。「まだシーズン6と7があると思っていたので、6話で完結と決まって、考える間もなく、とにかく撮り終えたって感じ!」と本音を語りました。やはり、まだ2シーズンは継続する筈だったのです。
最終話を撮り終えた後のインタビューだったので、有終の美を飾るシリーズが極めて稀と指摘したところ、「6話しかないことが却って良かった。密度の高い最終シーズンになったと思う」と、ガーソンは「ホワイトカラー」式完結に大いに満足している様子でした。
モジー役ウィリー・ガーソンは、「LA在住なのに、何故かNYに住んでいると思われる」と笑う。一般に知られていないガーソンの秘密は、1)LAでレストラン2軒を経営するほどの食通=料理番組が大好き、2)見た目と違って体育系、3)パイロットの免許を持っている、4)ポーカーが大好き、5)リアリティー番組にハマっていること。 WENN.com
数年前、クリエイターのジェフ・イースティンにインタビューした際、「モジーが元々のアイデアから最も豹変したキャラ」と明かしたことが印象的でした。ニールの右腕と言っても過言ではないほど、本シリーズには不可欠な存在となったモジーも、最初は暗闇でうごめく得体の知れない根暗の情報屋として描かれていたと言うのです。ニールとモジーのやり取り、モジーとエリザベスの摩訶不思議な関係が、本作のハイライトだったと私は思います。
12月18日、遂にフィナーレ回が放送されました。ネタバレを避けるために、シリーズが如何に完結したかについては言及しませんが、イースティンの「キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン」ビジョンが貫かれ、男のロマンに満ち満ちた、ほろっとする「完」でした。
マット・ボマーが本作開始時に「知的な大人対賢い4歳児の決戦」とシリーズを定義したことを思えば、4歳児も大人になったものです。ニールの成長振りが明らかな、心に残る「完」でした。あっぱれ!こんなシリーズはもう二度と出て来ないでしょう。
ニールの成長振りを「キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン」風に演じ、ボマー自身の株も上がったに違いない。今後の活躍が楽しみな俳優だ。 WENN.com
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Bravo局初のオリジナル作「Girlfriends’ Guide to Divorce」はドラメディー
リアリティー番組で悪名高いBravo局が、オリジナル作品に初挑戦。本欄9月10日の「21世紀の結婚を考察する『Satisfaction』『The Affair』」で言及した「Girlfriends' Guide to Divorce」が、12月2日から放送されています。
左からフィービー役ボウ・ギャレット、アビー役リサ・エデルシュタイン、ジェイク役ポール・アデルスタイン、ライラ役ジャニーン・ガラファロー、シーズン1は13話制作予定。 Andrew Eccles/Bravo
作家アビー(リサ・エデルシュタイン)は、「Girlfriends' Guide to ….」シリーズ本で結婚や子育てを通じて女性啓蒙に務めるカリスマ主婦。新刊のサイン会で、ひた隠しにしていた夫ジェイク(ポール・アデルスタイン)との不仲を口にして、カリスマ主婦作家の地位から急落してしまいます。
話し相手は、子供の学校で知り合った‘離婚体験あり’ママ2人。エンタメ業界の弁護士ライラ(ジャニーン・ガラファロー)は、二人の息子を巡って元シェフの夫と「ローズ家の戦争」並の壮絶な争いの真っ最中。元モデルのフィービー(ボー・ギャレット)は、十二分に出る慰謝料で、暇を持て余している有閑マダム。アビーは、ライラとフィービーの離婚策略に乗って、とんでもない方向に走り出します。アラフォー女の再出発は、自分探しの旅、新たな冒険の始まりでもあります。
サイン会の応援に駆けつけたフィービー(左)、神経ぴりぴりのアビー(中央)にライラ(右)は鎮静剤を渡す。緊張がほぐれ過ぎて、アビーは夫との不仲をさらけ出しキャリアも家庭も絶体絶命の危機に。 Sergei Bachlakov/Bravo
同局の他の番組から、「スターター・ワイフ」風のおちゃらけコメディーを想像していた私は、内容の深刻さに驚きました。プレミア日を控えた11月21日、クリエイターのマルティ・ノクソンとアビー役のエデルシュタインにインタビューする機会があったので、ノクソンに尋ねました。「映画『ラブ・アクチュアリー』が大好きなので、シリアスとユーモアを巧みに調合したつもり。逸話によっても、重いものと軽いものとがあるし…」と答えました。エデルシュタインは、「ジョーク、ジョークで綴るシチュエーション・コメディーとは違って、悲劇の中から生まれるユーモアと言えば良いかしら?」と付け加えました。
離婚体験者にはジーンと来るのが、第2話の最後のシーン。もう二度と元の幸せな家族には戻れないと自覚したアビーとジェイクが、子供のために曲がりなりにも家族を‘演じ’ます。ライターチーム唯一の離婚体験者ノクソンは、「私の体験をあのシーンに盛り込んだので、気持ちが伝わったのは何より嬉しいわ!」と述べました。
ノクソンが自らの体験を注ぎ込んだ第2話最終シーン。左からジェイク、長女リリー、結婚に終止符を打ったものの幸せな家族を演じ続けるアビー、長男チャーリー。 Carole Segal/Bravo
アデルスタイン起用について尋ねました。「プライベート・プラクティス」以来の付き合いだと言うノクソンは、「元亭主ってとかく悪者扱いされるだけで、中味空っぽの軽薄人間として描かれがちだけど、アビーとジェイクは同い年で幼友達と言う設定。だから、アビーの背景になってしまったジェイクではなく、お互いに向き合った時に、こんな人間になったんだ!と再発見するほど、深みのある男なの。だから、役者としても、人間としても尊敬するポールを起用したの」と述べました.
アデルスタインが書き下ろした第4話は、夫婦として生きて行くことが如何に難しいか?を描いて放送作家としての実力を証明しました。今後の展開が楽しみな、学ぶことも多いシリーズです。バツイチが今更、離婚の策略を学んでも仕方ないので、既婚者、あるいはこれから結婚する方が、離婚しない方法を学ぶべきなのかも知れませんね?
フィービー(左)のお膳立てで、敏腕離婚弁護士デリア(ネカー・ザデガン)と顔を合わせるアビー。デリアは、離婚体験者の知恵を体現する。 Carole Segal/Bravo
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「ボーンズ」クリエイターの新作「Backstrom」は奥が深い!
1月7日から20日までの2週間、TCAプレスツアーが開催されました。冬のプレスツアーでは、春の新番組が紹介されますが、ほとんどの作品が3月から4月にかけての放送のため、入手した情報は保存しておくことになります。
TCAプレスツアーや春の新番組は次回から随時レポートしますが、初回はFoxの新作で1月22日から放送されている「Backstrom」をご紹介したいと思います。スエーデンのレイフ・G・W・パーソン著書「The Backstrom」シリーズ本を元に、「ボーンズー骨は語るー」のクリエイター、ハート・ハンソンが創作した犯罪捜査ドラマです。原作は公私とも駄目男として描いていますが、ハンソンは「完全な駄目男では、救いようがないし、視聴者が付いてこない。ドラマのエンジンになるキャラは、何かに長ける分、社交性に欠ける『変人』が一番!」と語りました。
【動画】新作ドラマ「Backstrom」トレーラー
ポートランド市警察特別犯罪部を率いるバックストロム警部補(レイン・ウィルソン)は、刑事コロンボのように、なり振り構わず仕事一筋ですが、ルール違反や罵詈雑言は日常茶飯事。ハウス医師(「HOUSE」)のように自暴自棄で、暴飲暴食、不摂生がたたり一触即発の毎日です。人種差別的発言をしたと交通整理に格下げされた屈辱や容疑者を射殺した罪の意識を胸に秘め、職場復帰を承認する医師が「話し相手」を処方するほどの一匹狼です。
「50近い冴えないおっさんとしては、この役を逃す手はない!と焦ったよ」と、ウィルソンはバックストロムを射止めた経緯を語った。更に、「部下と一緒にバックストロムの心中を探って欲しい」と、ハンソンの作品の深い味わいを指摘。 WENN.com
取り巻きは、バックストロムを持て余す“お嬢ちゃん”刑事グレイヴリー(ジェネヴィエーヴ・エンジェルソン)、パートで牧師を務めるアーモンド刑事(デニス・ヘイスバート)、鑑識官でバックストロムの唯一の味方ニーダーマイヤー巡査部長(クリストファー・ポラハ)、腕力と追跡力を買われたモト警官(ペイジ・ケネディー)、サポートスタッフのナディア(ベアトリス・ローゼン)の5人です。バックストロムの自宅のデコレーターと称して住み着いたグレゴリー(トーマス・デッカー)も、ユニークな’コネ’を利用して捜査に協力します。
カトリック信者の父とバプテストの母に育てられたヘイスバートは、アーモンド刑事/牧師を「美味しい、ユニークな役!」と指摘する。更に、近々6度目のイラク/アフガニスタン慰問に出かけるヘイスバートは、「これまでと同様、今回のキャラにも、軍人としての過去を盛り込んだ」と述べた。 WENN.com
パイロットを送って来なかったので、前評判だけでパネルインタビューに臨みましたが、
1)ハンソンが創作したこと
2)取り巻きに良い役者が揃っていること
3)「HOUSE」刑事版のような複雑な主人公
の3点が気に入りました。
パネルインタビューでの発言だけ聞いて、どれ程嫌な奴なんだろう?と覚悟してパイロットを観ましたが、バックストロムをコントロールしようと必死になる“お嬢ちゃん”刑事グレイヴリーの方がずっと癇に障りました。そして、2話、3話と観るうちに、バックストロムの人間嫌い、自暴自棄、暴飲暴食、不摂生の理由が少しずつ判明し、傷ついた人間の哀しさが巧妙に描かれた久々の人間ドラマにホロリとしました。
“お嬢ちゃん”刑事グレイヴリーに抜擢されたエンジェルソンは、「頭に来る破廉恥な上司だけど、仕事はできるから、許せちゃう!」とバックストロムに言及した。俳優学校を出て、2年も経たないうちに、「House of Lies」で破廉恥なビジネスコンサルタントに揉まれ、今回は破廉恥な警部補に直面するエンジェルソンだ。 WENN.com
ポラハは、以前CW局の「Life Unexpected」に出演していた時に、インタビューをしたことがあります。その後、同局の「Ringer」で何度か顔を合わせていますが、芯から誠実で謙虚な人なので、どの作品に出ても必ず応援します。人となりに触れて、是非大成功を収めて欲しい!と陰ながら応援している役者の一人なのです。バックストロムとのやりとりが面白いし、ニーダーマイヤーの心理分析が的を得ていて、それが言いたかった!と痒い所に手が届く点も大いに気に入っています。
ニーダーマイヤー巡査部長役のポラハも、「ハートの脚本に惚れた!」と語った。鑑識オタクではあるが、バックストロムを刑事として尊敬すると同時に、職場仲間にバックストロムを理解してもらおうと心理分析する、スポークスマン的存在を好演している。 WENN.com
但し、激戦区の木曜日、1月22日のパイロットはある程度視聴率がとれましたが、2週目には「スキャンダル」後半が再開され、3週目には「ブラックリスト」が同時間枠に殴り込みをかけたため、苦戦しています。観るものが1本もない時間帯や曜日だってあるのに...Foxさんお願いしますよ!CBSからの拾い物とは言え、もう少し気を入れて編成、宣伝してください。昨今珍しい奥の深い人間ドラマ、13話で終わらせてしまうのは勿体無いと思いませんか?
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ミニシリーズ「The Slap」は面白い?
NBCが1月のプレスツアーで発表した春の新ドラマは「Allegiance」(米国に住むロシア人スパイ物語)「Odyssey」(国際的な陰謀に巻き込まれて行く兵士、企業弁護士、政治活動家のアクションドラマ)の2本ですが、いずれも今更?という印象を受けました。唯一、私の興味をそそったのが、2月12日から放送されている「The Slap」です。
「The Slap」は、オーストラリアで制作された同名のテレビ・シリーズとクリストス・チョルカスの小説「スラップ」(2008年)を元に、劇作家ジョン・ロビン・ベイツが書き下ろした8話で綴るミニシリーズです。まだ2話しか観ていないので、絶賛はできませんが、語り口やスタイルが維持されれば、ユニークなドラマになりそうです。今の所、評論は「昨今珍しい考えさせるドラマ」派と、「ナレーションも、キャラも何もかも鬱陶しい」派の真っ二つに分かれています。
【動画】「The Slap」トレーラー
NY市公務員ヘクター(ピーター・サースガード)の40歳の誕生日パーティー。妻アイーシャ(タンディ・ニュートン)が友達夫婦や仕事仲間20人余りを招いてパーティーを開きますが、ヘクターの両親(ギリシャ人)は何かにつけて茶々を入れてきます。従兄弟ヘンリー(ザカリー・クイント)が、裏庭でバットを振り回している危険極まりないヒューゴ(5歳)に手を上げて、パーティーは解散となります。ヘンリーの怒りが巻き起こした渦に、取り巻きが引き込まれて行き、友達の輪に思わぬ亀裂が入ります。第2話は、’戦士’として育てられたヘンリーが、繊細で気弱な長男に勝ち組になるコツを教える姿や、父子の相性を描きます。人種や世代による結婚、夫婦、子育てに対する考え方や価値観の違いを考察する、大人の鑑賞に堪えるドラマです。
ヘクター(サースガード・左)は、昇進できずに腐っており、心ここに在らずでパーティーに参加。アイーシャ(ニュートン)は、ヘクターの両親と折り合いが悪く、日々の生活に追われて、夫が17歳の子守コニーに惹かれていることさえ気づかない。 WENN.com
ヒューゴの親ゲーリー(トーマス・サドスキー)とロージー(メリッサ・ジョージ)は、自由を謳歌するヒッピーで、独りっ子は甘やかし放題、躾など野蛮人のすることと信じてやみません。裁判沙汰にならないように、アヌーク(ユマ・サーマン)に薦められ、ヘクターと共に謝罪にやって来たヘンリーですが、ロージーの罵倒に耐え切れずに大爆発して、事態は益々悪化してしまいます。
(左から)ヘンリー(クイント)は、血の気の多いギリシャ系アメリカ人。ゲーリー(サドスキー)と妻ロージー(ジョージ)は、最近ブロンクスに越してくる芸術家グループを代表。アヌーク(サーマン)は、若いツバメと遊んでいるテレビ番組プロデューサーで、アイーシャの友達。 WENN.com
原作もオーストラリアのテレビシリーズも全く別物として考えれば、「ブロンクスという町を舞台にしているからこそ面白い」と、サースガードが1月16日にパネルインタビューの席で指摘しました。ニューヨークのブロンクス区は、全米一の人種のるつぼなので、異なった価値観を持った人達が隣り合って生活しているからです。
他人の子に手を上げることは以ての外ですが、「70年代には、親がお尻を叩いてお仕置きをするなんて、日常茶飯事だったわ。時代が変われば、子育ても変わると言うことね」とコメントしたのはサーマンでした。一方、オーストラリア版でも同じ役を演じたジョージは、「NBCからお声がかかって、キャストの顔ぶれにウキウキしたわ。でも、同じ役を繰り返し演じていると言う感覚ではありません」と述べました。
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今度は「HOUSE」クリエイターの新作「Battle Creek」
2月16日に、プレツアーの第一回目として、既に放送が始まったハート・ハンソン(「ボーンズ」)の「Backstrom」をご紹介しましたが、今日は「HOUSE」を世に送り出したデビッド・ショアの新作「Battle Creek」をご紹介します。ハンソンとショアは、Foxで午後8時~10時枠を占拠したことがあり、2人共カナダ出身であることから、「Foxのカナダ曜日」と呼ばれたほどの、人気クリエイターです。
【動画】ドラマ「Battle Creek」トレーラー
ハンソンの「Backstrom」は、CBSが買ったにも関わらず、昨秋の新番組のラインアップに挙がらず、結局Foxが放送することになりました。奇しくも、ショアの新作「Battle Creek」は、3月1日よりCBSで開始されました。もしかしたら、犯罪局CBSが「Backstrom」と「Battle Creek」を天秤に掛け、「Backstrom」が押し出されたのでは?と勘繰ってしまうほど、類似した犯罪捜査ドラメディーなのです。
「Battle Creek」は12年ほど前に、「ブレイキング・バッド」クリエイターのヴィンス・ギリガンが性格、価値観、仕事ぶりなど、何もかも両極の2人を犯罪捜査の相棒にしたらどうなるか?と考えて、創作したドラメディーです。かれこれ、10年ほど前からCBSがシリーズにしたいと持ちかけていましたが、「ブレイキング・バッド」が完了して、ギリガンに心の余裕ができ、やっと実現した作品です。
ギリガンは、既にAMC局で「ブレイキング・バッド」のスピンオフ「Better Call Saul」に没頭しており、手直しや制作はショアに一任することになって、一件落着しました。「ブレイキング・バッド」と「HOUSE」は作柄もジャンルも全く違いますが、昨夏のプレツアーのパネルインタビューで、「感性がよく似てるんだ!」と声を揃え、ギリガンがショアなら任せても安心とバトンタッチしたことが明らかでした。
ミシガン州バトル・クリークは、人口5万のいわゆる中西部の町です。自動車の首都だったデトロイトが衰退し、その煽りを受けて犯罪は増加の一途をたどっていますが、市警察の予算は減る一方です。市警察のラス・アグニュー刑事(ディーン・ウィンタース)は、長年のデカ生活から、何もかも疑ってかかる性悪説派人間になってしまいました。仕事をしようにも、捜査に必要な人手も器具も、自ら捻出しなければならず、苦労の割には報われない叩き上げデカです。
ウィンタースは、「30 ROCK/サーティー・ロック」のダメ男デニス役が印象に残っているが、演技の幅は極めて広い。ラス役で登板するにあたって、「LAに越して来ることが、最大の挑戦だった」と述べたほどの生粋のNYっ子である。 WENN.com
そこへ鳴り物入りで登場するのが、モナコ育ちのミルトン・チェンバレンFBI捜査官(ジョシュ・デュアメル)です。貧相な警察署内に、ガラス張りのハイテクFBI駐在事務所を施工し、オーダーメイドの背広や靴を身にまとい、性善説を信じて止まない、貴公子のようなミルトが、まるで掃き溜めに鶴のように舞い降りたから堪りません。ミルトの英国紳士風の身なりや素振り、ハイテクを駆使する捜査班に目がくらみ、上司も部下もラスの言うことなど、どこ吹く風!と無視。
デュアメルは、「ラスベガス」のダニー役がまだ記憶に新しいほど、テレビ復帰は久々だ。モデルから俳優に転身しただけあって、いつもカッコ良い役が回って来るが、今回のミルト役を演じるにあたって、バトル・クリークに出向き、「地元警察とFBIの力関係を身を以て体験したことが功を奏した」と述べた。 WENN.com
ミルトのたっての所望で、コンビを組んで地元の事件を捜査する羽目になったラスですが、二人はいつまでも「陰」と「陽」の平行線を辿るのでしょうか?それとも、意外にもお互いを必要とする「二個一」だと認め合うようになるでしょうか?相棒になる経緯や展開が大いに楽しみです。4話あたりまでは、ミルトがFBIデトロイト支局から何故左遷されたか?を聞き出そうと必死になるラスの姿と、のらりくらりと交わすミルトが面白おかしく描かれています。
「中西部には根っからの善人がいっぱいいるから、『HOUSE』とは正反対の希望に満ちたドラマにした」とショアが語っています。「Backstrom」に引き続き、コメディーを盛り込んだ、軽いノリの「Battle Creek」は、雨上がりの虹のような作品と言えます。
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アメリカ音楽業界の裏ネタ満載! 「Empire 成功の代償」
FOXチャンネルで3月11日から始まる新ドラ「Empire 成功の代償」試写に行ってきました。会場は麻布十番にあるELE TOKYO。オシャレすぎるクラブでの試写、な、なんか落ち着かなくて、挙動不審になってしまいました。(笑)だけど、見終わったあと、まさに作品にぴったりの場所だと実感できました。
超おしゃれなクラブ「ELE TOKYO」フロアに足を踏み入れたとたん、ハンパない場違い感に襲われました。(笑)
この作品は映画「プレシャス」の監督リー・ダニエルズが初めてTVシリーズの制作総指揮を務め、劇中で使われる楽曲をマドンナやジャスティン・ティンバーレイクなどとコラボしてきた大物音楽プロデューサーのティンバランドが手掛ることでも話題の作品です。
舞台はアメリカの音楽業界。でもラップやヒップホップが中心だから興味がないと楽しめないと思いきや、父と子の葛藤、兄弟の権力闘争、成功の裏にある犯罪など、普遍的な鉄板ストーリーを総動員した中身で1話目からグイグイ引き込まれました。
スラム育ちからレコード会社のCEOにまで昇りつめたヒップホップ界の帝王ルシウスは突然、余命宣告を受けます。彼はトップの座を、3人の息子のうちのたったひとりに明け渡すと宣言。そんなとき、17年の服役生活からルシウスの元妻クッキーが出所。成功の陰で犠牲になった彼女は、自身の権利を主張し、 後継者争いはドロ沼に…。
【動画】 海外ドラマ「Empire 成功の代償」予告編
本国アメリカでも1月24日に始まったばかりの作品ですが、第1話から2話、3話と視聴率がどんどん右肩上がりで、2話めでシーズン2の製作が決定しただけのことはあると納得!
ちなみに「パーソン・オブ・インタレスト」でカーター刑事役だったタラジ・P・ヘンソンが、17年服役していたゴッドマザー役でど迫力の演技&ファッションを発揮。もう、圧倒されるカッコ良さです! そのママが寵愛するゲイの次男との子供時代のエピソードが切なくて切なくて…。胸を締め付けられました。
もちろん音源制作やミュージック業界の裏側がしっかり描かれてるので、そちらに興味がある人には激押しですが、多彩な要素が絡みあったストーリーはエンタメ作として極上!
豪華なゲスト出演もあるそうで、あの「glee」に続く、音楽&ドラマのコラボ作として、目が離せません。
会場にはレコード盤を型取ったケーキも登場!
「Empire 成功の代償」
FOXチャンネル
放送予定
2015/03/11 21:00 第1話 余命宣告(原題:Pilot) [新][字]
2015/03/11 23:00 第1話 余命宣告(原題:Pilot) [新][字]
2015/03/12 01:00 第1話 余命宣告(原題:Pilot) [新][字]
2015/03/12 10:30 第1話 余命宣告(原題:Pilot) [新][字]
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スキャンダル満載!英国王室一族を描く「The Royals」
1月15日、NBC系列ケーブル局が早朝からパネルインタビューを実施しました。NBCスポーツ部からスーパーボウルについて話を聞きながら、宴会場でお昼を頂戴し、プレスツアー会場に戻ってみると….何と入口には、英国王室の衛兵が立っていました。中に入ってみると、各席には「午後の紅茶」が用意されているではありませんか!午後1時30分から始まるE!局初のオリジナルドラマ「The Royals」の制作発表の雰囲気作りです。こんなおもてなしは初めて!と喜んでいると….
格式高いアフタヌーン・ティー一式が、テーブルに用意されていた。但し、ティーバッグもケーキ類も、毎日ホテルが提供しているものと同一で、がっかり。 (c) Meg Mimura
「The Royals」のキャストが、王室にふさわしい吹奏楽をバックに登場しました。エリザベス・ハーリーが王座に着くと、まだパイロットも観ていないと言うのに(シーズン1のプレミアは3月15日)、のっけから編成局長がシーズン2の確約を発表する物々しさです。初のオリジナルドラマへの意気込みと自信を感じました。小さな部屋に押し込まれて、秘密裡(?)に開催された感がある「MAD MEN マッドメン」の制作発表とは月とスッポンです。AMC局は自信がなかったのでしょうか?
国王より強いワンマン王妃ヘレナを演じるハーリー。元モデルだけあって、「邪悪な心をさりげなく衣装で表現した」と言うから、本作を観る楽しみが増えた。 (c) Paul Blandell/E!
クリエイターのマーク・シュワーンは「ある王室一族が見せる公の顔と、舞台裏の素顔のギャップを見せたかった」と言います。愛憎と欲望が渦巻く、スキャンダル好きには堪らないメロドラマです。
サイモン国王(ヴィンセント・レーガン)とヘレナ王妃(ハーリー)の悩みの種は、箸にも棒にもかからないリアム王子(ウィリアム・モーズリー)とプレイガール/アルコール&薬物依存性のエレノア王女(アレクザンドラ・パーク)。世継ぎのロバート王子を亡くし、突然、リアム王子にお鉢が回ってきて、金と暇に任せた遊び人生活を諦めなければなりませんが、国王は王室の存在自体を疑い始めています。
エレノア王女(パーク)とリアム王子(モーズリー)は、世継ぎの責任感がないので、毎晩ご乱行が絶えない。モーズリーは、「反逆児ハリー王子に、王座が回ってきたら?と想像して、役作りしました」と明かした。 (c) Stuart Wilson/E!
ヘレナ王妃は、手段を選ばず王室を守り、維持して行くと頑なに決めています。油断は禁物!国王の弟サイラス(ジェイク・マスコール)を初め、王座を虎視眈々と狙っている人間は山ほどいます。果たして、目に余る乱行が毎日のようにゴシップ誌を飾るリアムとエレノアは、王室に相応しい後継者の道を歩み始めるのでしょうか?
ロバート王子の葬儀に向かう、(左奥から)サイラスの娘マリベル王女(ハティー・プレストン)、国王の弟サイラス(マスコール)、サイラスの娘ペネロペ王女(リディア・ローズ・ビューリー)、サイモン国王(レーガン)、ヘレナ王妃(ハーリー)、エレノア王女(パーク)、リアム王子(モーズリー)。
(c) Paul Blundell 2013
ハーリーは、「ヘレナは王妃だけど、権力の濫用も厭わない、したたかな王妃よ!エリザベス女王とは何の関係もないことだけは、今から言っておくわね(笑)」と牽制します。何でも、「故ダイアナ王妃が生きていれば、こんな風になったかな?と想像した」とか。更に、ハーリーは「百一匹わんちゃん」の悪役キャラ、クルエラ・デヴィル要素も取り入れたと明かしました。逆に、レーガンが演じるサイモンは、長男を亡くし、21世紀に王室を存続するべきかどうかを熟慮する、当たりの柔らかい国王として描かれています。
王室の内幕を暴くメロドラマは、平民には’他人事’なので、十分楽しめます。
【動画】 ドラマ「The Royals」トレーラー
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「12モンキーズ」ヒロインがアマンダ・シュルだから目が離せない
日本でも、3月6日からHuluが配信を開始した「12モンキーズ」は、テレビシリーズです。テリー・ギリアム監督、ブルース・ウィリスとマデリーン・ストー主演の映画が公開されたのは今から20年前!テレビ化の企画は、映画公開直後からあったと言いますから、ギリアム監督カルトの存在は明らかです。熱狂的なファンだと明言するテリー・マタラスとトラヴィス・フィケットが、SyFy局が開催したパネルインタビューで、20年に渡る「12モンキーズ」テレビ化企画の紆余曲折を語りました。
米SyFy局では、本年1月から放送開始された「12モンキーズ」。日本ではHuluで3月6日から配信されている。 (C)2015 NBCUniversal All Rights Reserved.
但し、開口一番「映画のリメイクに非ず」と牽制し、「キャラもルールも、何もかも完全に造り替えた」と発表したのは脚本を担当するマタラスです。元々、マタラスとフィケットが書いた第二次世界大戦を回避するためにタイムトラベラーが世界を股にかけて奔走するSFスリラーが、映画プロデューサーの一人リチャード・サックルの目に止まり、2人が書いたユニークな要素をそのまま残して「12モンキーズ」をテレビ化したいと持ちかけました。SyFy局がテレビ化を発表してから、今年1月16日のプレミアまで、何と1年半の月日が流れました。
人類が滅亡の危機に瀕する2043年から、壊滅を迎えた原因を根絶しようと2012年にタイムスリップしたコール(アーロン・スタンフォード。映画では、ウィリスが演じた役)と、事の始まりと推測される過去を生きたウィルス病学者ライリー博士(アマンダ・シュル。映画では、ストー)が、12モンキーズと呼ばれる謎の組織を探る、タイムトラベル、SFスリラーです。ブラッド・ピットが演じたゴインズ役は、本シリーズでは女優エミリー・ハンプシャーが演じています。
【動画】 「12モンキーズ」予告編
ご存知のように、私はSFモノが大の苦手。食わず嫌いでは、評論家の仕事が務まらないので、SyFy局から送られてきた「12モンキーズ」のパイロットを、昨夏、恐る恐る観ました。映画を観ていない私は内容も知らず、ロゴの猿が不気味なことも相まって、暗くて怖~い、血みどろSFモノを想像していたのですが...のっけから大好きな役者シュルが登場し、暗がりに一輪の白いバラのように画面がパッと明るくなり、どんどん引き込まれて行きました。
今年1月のプレスツアーで、女優になった経緯を尋ねました。元々、24年掛けてバレエを極めたシュルですが、「違う世界に挑戦してみたい!と選んだのが役者の道だったの」と、26歳当時の一大転機を語ります。サンフランシスコ・バレエ団に別れを告げて、ペット犬を連れて越した先がLAの超狭いアパートだったとか。「勿論、演劇学校に通ったわ!それほど、ナイーブじゃないもの」と、笑います。ほんの2年で、テレビのCFや「コールド・ケース」「ワン・ツリー・ヒル」「プリティー・リトル・ライヤーズ」などにゲスト出演できるようになったのは、主役ダンサーを務められるほどの苦行を積んだ、目標に向かってまっしぐら!経験が功を奏したからに違いありません。
元婚約者から狂人扱いされても信念を貫き通す、行動派の才色兼備ライリー博士を演じるシュル。バレエで鍛えた身心だけでなく、純粋培養環境を飛び出す勇気と冒険心をライリー博士で体現する。 WENN.com
「スーツ」のカトリーナ・ベネット役が、最も私の印象に残っていますが、バレエの道を極めた根性が役作りに生かされていたように思います。金髪の才色兼備が登場するとシーンが一際明るくなるのは当然ですが、シュルの演技には芯の強さを感じます。
同局が3年前に放送を開始した「Continuum」を観た時も、2077年から誤って2012年にタイムスリップしてしまい、未来に戻りたくても戻れないキラ・キャメロン刑事(レイチェル・ニコルズ)にすっかり惚れ込んでしまいました。主人公キャラに魅力があれば、苦手なジャンルものでも「観たい!」と思うもの!と言うお話でした。
コール(アーロン・スタンフォード)とライリー博士(シュル)が人類の危機を予防しようと奔走するSFアドベンチャー・スリラー。シーズン1のフィナーレ回放送(4月10日)を前に、3月12日SyFy局がシーズン2継続を発表した。 (C)2015 NBCUniversal All Rights Reserved.
■ 放送情報
「12モンキーズ」テレビシリーズ
Huluにて 3月6日(金)より第一話配信スタート
以降、毎週金曜日 1話ずつ配信予定
http://hulu-japan.jp/12monkeys/
©2015 NBCUniversal All Rights Reserved.
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世界で最も成功したスーパーボーイズグループ! 「バックストリート・ボーイズ」のドキュメンタリー映画の試写会に行ってきました♪
皆さんこんにちは! 花粉症が年々ヒドくなる一方の編集部おーたです。
すっかり更新が滞ってしまい、すみません。
また、ちょこちょこ更新していきますので、宜しくお願いします!
先日、世界で最も成功したスーパーボーイズグループ「バックストリート・ボーイズ」の成功や苦悩を描いたドキュメンタリー映画「BACKSTREET BOYS:SHOW‘EM WHAT YOU’RE MADE OF」の試写会に行ってきました!
「バックストリート・ボーイズ」といえば、「I Want It That Way」「Shape Of My Heart」など、数々のヒット曲を世に送り出している5人組のグループ。ほとんどの人が彼らの楽曲を耳にしたことがあるのではないでしょうか? なんと、これまでのトータル・セールスは全世界で1億3,000万枚以上、日本のみでもミリオン3作(!)を含む累計700万枚を売り上げているんです。
【動画】「I Want It That Way」MV
本作は、彼らの下積み時代から、世界的大ブレイク、そして現在と、20年以上に渡って活躍する彼らを追ったドキュメンタリー映画。瞬く間に富や地位を手に入れた彼らですが、その名声によって様々な苦悩や葛藤を抱えることに。
本作では、ケヴィンの脱退や生みの親であるプロデューサーとの対立、両親との不和、依存症…など、幾多の試練に直面した彼らが、そういった問題を受け入れ、乗り越え、時にはぶつかり合いながらも、自分たちの“原点”へと戻り、再出発に向けて歩む姿が赤裸々に描かれています。
また、本編には、2012年にロンドンのスタジオで行われたレコーディング風景なども収められています。みんなで意見を出し合って「自分たちのサウンド」を追求する姿は、これからのバックストリート・ボーイズの音楽を聞きたい! と思わせてくれる瞬間でもありました。
なお、劇場で公開される本作は、本編映像に加え、2015年2月にイギリス・ロンドンで行われたスペシャルライブパフォーマンスも併せて上映されるそうなので、ご興味のある方、ファンの方はぜひ足を運んでみてください!
■公開情報
「BACKSTREET BOYS:SHOW‘EM WHAT YOU’RE MADE OF」
3月28日(土)より全国ロードショー
監督:Stephen Kijak プロデューサー:Mia Bays
製作・出演:Nick Carter、Howie Dorough、Brian Littrell、AJ Mclean、Kevin Richardson
2015 年/イギリス/HD/5.1ch/カラー/デジタル/129 分予定(本編104 分+スペシャルパフォーマンス映像25 分予定)
配給:ライブ・ビューイング・ジャパン
(C)Pulse-Films/More2Screen-2015, (c) Francesca Foley
公式サイト:http://liveviewing.jp/contents/backstreetboys/
【動画】「BACKSTREET BOYS:SHOW‘EM WHAT YOU’RE MADE OF」予告
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もはやカンバーバッチのお家!? コミュ障の天才博士に萌える『イミテーション・ゲーム/エニグマと天才数学者の秘密』
英国ドラマ「シャーロック」から大躍進が続くベネディクト・カンバーバッチ。そんな彼が世界最強の暗号"エニグマ"の解読に挑んだ実在の天才数学者を熱演した映画が『イミテーション・ゲーム/エニグマと天才数学者の秘密』です。
今年のアカデミー賞で8部門にノミネートされ、見事、脚本賞を受賞。残念ながらベネディクトは主演男優賞は逃したものの、ドイツ軍が誇った暗号エニグマの解読に情熱を注ぎながらも、自らの性格や性的指向に悩みや葛藤を抱えるアラン・チューリングをナイーブに演じ、圧倒的な存在感を放っています。
現代のコンピュータの基礎を築いた天才博士で頭脳明晰だけどコミュケーションはダメダメのアランは、まんまシャーロックのキャラと被り、ドラマファンにとっては萌えるツボがどっさり!
とりわけ彼が演じるチャーリングと心を通わせるジョーン(キーラ・ナイトレイ)とのエピソードにクスクスしつつ切なさが止まりません。主演男優賞は逃したものの、まさにハマリ役!
加えて、海外ドラマ好きにはお馴染みの俳優が脇を固めるのも見逃せません。英国海軍のデニストン中佐役には、『ゲーム・オブ・スローンズ』で冷酷で誇り高いタイウィン・ラニスターを演じた渋オヤジのチャールズ・ダンスが睨みを効かせ、また、暗号解読チームのメンバーには『ダウントン・アビー』で伯爵家の三女と結婚する運転手トム・ブランソン役のアレン・リーチがカンバーバッチをサポート。
暗号や戦争など、女子的には敬遠しそうなキーワードが並ぶ作品だけど、単純にストーリーが面白いし、英国政府が長年隠し続けた機密の裏にこんな信じられないドラマがあった事実と、時代と運命に抗えなかった天才の存在がずしっと心に残ります。
この作品なら男性もだんぜん楽しめること間違いなし!とりわけ、普段、あをまり映画に興味をしめさない理系男子とのデートにオススメです。
映画『イミテーション・ゲーム/エニグマと天才数学者の秘密』はTOHOシネマズ みゆき座ほかで全国公開中。
【動画】映画『イミテーション・ゲーム/エニグマと天才数学者の秘密』予告編
■ 公開情報
「イミテーション・ゲーム/エニグマと天才数学者の秘密」
3月13日(金) TOHOシネマズ みゆき座他 全国ロードショー
配給:ギャガ (C) 2014 BBP IMITATION, LLC
Imitationgame.gaga.ne.jp
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エリック・メビウス、ジェイソン・ドーリングに再会!
去る1月8日、プレスツアーの一環として、Crown Media Familyの晩餐会がパサデナ・トーナメント・ハウスで開催されました。テーマは「Richness of Romance」で、Hallmark ChannelとHallmark Movies & Mysteries局の2015年の作品を紹介するイベントです。ロマンスがテーマとあって、今回は宴会場、メニュー、手土産にも、全てピンクのバラがあしらわれています。
晩餐会の各テーブルの中央を飾るピンクのバラ。持って帰りたいほど、綺麗だった。 (c) Meg Mimura
宴会場は仮設テントの中に設置されているが、シャンデリアをふんだんに使って、豪華な雰囲気を醸し出している。 (c) Meg Mimura
宴会場が余りにも美しいので、写真を撮っていると、「ヴェロニカ・マーズ」でローガンを演じたジェイソン・ドーリングに鉢合わせしました。最近、映画「ヴェロニカ・マーズ」を観たばかりで、海軍士官の制服姿が脳裏に焼き付いていたので、思わずその話に。通常、テレビシリーズから映画になると、水増し感があってがっかり!ですが、この映画はなかなか良くできていて、次作の話があるのかどうか聞いてしまいました。クリエイターのロブ・トーマスがCWの新作「iZombie」で忙しいので、当分お預けだそうです。
「ヴェロニカ・マーズ」でローガンを演じたドーリング。「初めて会ったのはいつだっけ?」の会話から、映画や最新作まで話題は尽きない。 WENN.com
ドーリングのHallmark Channelの新作は「Heart of the Matter」ですが、放送日は今の所未定。他には?と尋ねたところ、Foxの春の新番組「The Messengers」の2~4話に出ていることが判明しました。パイロットは観ましたが、余りにもスローテンポで、しかも西洋文明が信じて止まない黙示録なので、続けて観る必要はないと判断したばかりでした。ドーリングがどのような役なのかは不明ですが、少なくとも4話までは観てみよう!と思います。
メニュー(左)もバラで、ピンクのグラデーションが美しい。手土産は黒い箱入りのチョコレートだったが、バラをあしらったカードが付いていた。お見事! (c) Meg Mimura
この2局は、昔ながらのテレビ映画作りに専念しており、近年ディズニーABCがかなぐり捨てた家族全員が楽しめる健全な作品を放送しています。最近では、Hallmark Channelが毎週放送するテレビシリーズにも力を入れており、アンディー・マクダウエル主演の「Cedar Cove」に引き続き、キャサリン・ベル主演の「The Good Witch」(本年2月28日プレミア)も好評です。
また、昨年7月8日の豪邸で開催された真夏のクリスマス晩餐会に姿を現さなかった、私のお気に入りドラマ「Signed, Sealed, Delivered」チームも、今回は出席しました。2014年7月22日のブログで、エリック・メビウスの新作としてご紹介したこのドラマは、郵便探偵局員4人が配達不可の郵便物の受取人を探し当てる、心温まる物語です。郵便が届かなかったために、生まれる人間ドラマが繰り広げられ、特にお涙頂戴悲劇が私の好みです。
「アグリーベティ」以来、温和な人柄に触れて、いつも応援しているメビウス。最近、地上波局の作品で見かけないので、「Signed, Sealed, Delivered」は大歓迎!この日も、メビウスの二人の幼い息子の話が尽きなかった。 WENN.com
久々に再会したメビウスは、カナダで撮影している同作が大いにお気に入りの様子で、どの逸話に最も感動したとか、オリバー・オツール役について熱く語ってくれました。オリバーは、「アグリーベティ」の遊び人ダニエルとは正反対で、オタク色が濃く、四角四面の官僚です。
そんなオリバーに密かに惹かれているのが、クリスティン・ブースが演じるシェーン・マッキナーニーです。二人のロマンスは?とブースに尋ねましたが、シーズン1最終話でオリバーの別れた奥さんホリーに連絡するよう勧めるのがシェーンの役所。本年6月に放送予定の「Signed, Sealed, Delivered from Paris with Love」(仮題)で、ホリー役にはポピー・モンゴメリーが登板、パリで再会する展開だと話してくれました。
黒い箱の中身は、番組タイトル入りのダークチョコレート!Crown Media Familyの細かい心遣いに、いつも感謝、感激、雨あられ。 (c) Meg Mimura
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続きが気になってたまらない!最新TVシリーズ「12モンキーズ」
久しぶりの更新です。どの作品を取り上げようかな…と思っている間に、時が経過し…(←言い訳!?)
久々の記事は、やっぱり海外ドラマを!
アメリカのSyfyチャンネルで1月にスタートしたばかりの「12モンキーズ」。
日本上陸、早いですね!
Huluは最近ほかでは見られない番組を最速で配信してますね。
「12モンキーズ」
Huluにて配信中
(c)2015 NBCUniversal All Rights Reserved.
1995年のテリー・ギリアム監督のSF映画『12モンキーズ』。
当時、私はかなり夢中になりました!
ギリアム監督ファンですし、ブラッド・ピットの本作でのイメージチェンジにはアッと驚かされたことを覚えています。
彼は、本作で演技派であることを世界に知らしめたんですよね。初めてアカデミー賞にもノミネートされたし。
ブルース・ウィリス、 マデリーン・ストー(近年ではTV「リベンジ」でおなじみですね)とキャストも 豪華でした。
謎が多かった映画版から20年。
TVシリーズ化された「12モンキーズ」は、“映画が残したすべての謎が解き明かされる”というから気になります!
【ストーリー】
2043年、地球は強力なウィルスによって、人口の99%、約70億人が死滅。
地下世界で暮らす、残ったわずかな人類にも、ウィルスの魔の手が忍び寄り、滅亡の日が近づいていた。
科学者たちは、人類を救うためには、全てが始まったと推測される2015年にタイムスリップし、過去を塗り替えることが必要だと考える。
“12モンキーズ”という正体不明の組織が関係しているということを手掛かりに、主人公コール(アーロン・スタンフォード)は過去へと送られる。
コール役は、「NIKITA/ニキータ」のバーコフ役で有名なアーロン・スタンフォード。
過去に旅立ったコールが出会う美しいライリー博士を演じているのは、「SUITS/スーツ」のアマンダ・シュル。
「SUITS」で演じているカトリーナ役とはガラッと変わって、シリアスな演技もはまっています。
私は現在、「12モンキーズ」でアマンダをかなり好きになっている最中です♪
ブラッド・ピットが演じていた強烈なキャラクターは、TV版では女性に変更され、映画『コズモポリス』のエミリー・ハンプシャーが怪演しています。
ほかにも、「NIKITA/ニキータ」「ダメージ」のノア・ビーン、「FRINGE/フリンジ」「OZ/オズ」のカーク・アセヴェドなど、人気ドラマのキャストが出演している「12モンキーズ」。
1話からグイグイ引き込まれ、続きが見たくてたまらなくなります!
映画版の頃とは、テクノロジーが進んで、映像のクォリティが高いことは言うまでもないけれど、TVドラマはもう本当に映画に負けていないなと感じます。
「12モンキーズ」のイケメンチェックは、しばしお待ちを(^-^)
て言うか、私の中では男性陣よりも、アマンダが最も美しく、ずっと見ていたくなっております♪
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国民的英雄コーチ・テイラーのTV復帰作「Bloodline」
暗~いドラマがお得意のNetflixが、3月20日新作「Bloodline」の配信を開始しました。「ダメージ」完了以来、ダニエル・ゼルマン、トッド・A・ケスラー、グレン・ケスラーが、いずれ作りたいと話し合ってきた、兄弟の役割や感情のもつれを描くドラマです。
【動画】「Bloodline」予告編
1月7日にTCAプレスツアーの制作発表会に登場したクリエイタートリオは、初っ端から「『ダメージ』とは全く違う家族ドラマ+スリラーだ」と強調しました。3話まで視聴しましたが、確かに従来の家族ドラマジャンルには収まらず、主人公ジョン・レイバーンの血縁のしがらみを描くスリラーと表現する方が相応しいのではないかと思いました。
左からトッド・A・ケスラー、ダニエル・ゼルマン、グレン・ケスラーのクリエイタートリオ。兄弟のしがらみを長年語り合った仲で、今回やっとドラマ化にこぎ着けた。グレンがアイデアだけで、カイル・チャンドラーに会いにテキサス州オースティンまで出向いた。 Marion Curtis/Star Pix for Netflix
フロリダキーズの名士ロバート・レイバーン(サム・シェパード)と妻サリー(シシー・スペイセク)は、ホテルやマリーナを経営して一大事業を築き上げましたが、一事が万事というわけではありません。一家の’面汚し’長男ダニー(ベン・メンデルソーン)が故郷を飛び出して以来、二男ジョン(カイル・チャンドラー)に一族の火消し役のお鉢が回って来た上、フロリダキーズ諸島を守る保安官の職責も担っています。三男ケヴィン(ノーバート・レオ・バッツ)は、船舶改修を片手間仕事にする遊び人、末っ子メグ(リンダ・カーデリーニ)は、ホテル経営にも関与する弁護士です。
保安官ジョン・レイバーン(チャンドラー)は、胡散臭いダニー(メンデルソーン)の行動に気が気でない。爆弾を抱えているような緊張感や暗い過去と地上の天国のような背景の対比が面白い。
Saeed Adejani (c) 2014 Netflix, Inc. All rights reserved.
親族が一同に集まるホテル設立45周年祝賀会に、ダニーが帰郷したことから、一族がひた隠しにする暗い過去が蒸し返され、更なる悲劇に発展して行く過程が描かれます。クリエイタートリオが「ダメージ」で使ったフラッシュフォワードが、本作でも用いられ、パイロットでダニーの死が示唆されています。
左から、メグの婚約者で保安官代理ディアスを演じるエンリケ・ムルシアーノ、ジョン役チャンドラー、ジョンの妻ダイアナ役のジャシンダ・バレット、ダニーの悪友エリック・オバノン役のジェイミー・マクシェーン。 Marion Curtis for Netflix
「ダメージ」以降初のゼルマンとケスラー兄弟創作のシリーズである、「一気見」可能なNetflixで配信する点が話題になっていますが、何よりも注目されているのは、主人公ジョン・レイバーンを演じるのが、カイル・チャンドラーだと言う点です。2006年から11年まで「Friday Night Lights (以下FNLと省略)」で、理想のアメフト・コーチ/良夫賢父(私の造語です)エリック・テイラーを好演し、この国民的英雄キャラで、2011年エミー賞主演男優賞を受賞したチャンドラーが、同作完了後4年余りかけて厳選したキャラなのです。
日本ではほとんど無名に近いチャンドラーですが、古くはドラマ「弁護士ジャック・ターナー」の悪役、最近の映画では「キング・コング」「SUPER8/スーパーエイト」「アルゴ」「ウルフ・オブ・ウォールストリート」などの脇役で登場しています。チャンドラーの代表作「Homefront」(1991~93年)、「Early Edition」(1996~2000年)、「FNL」(2006年~11年)が、いずれも日本には配給されていない悲しい事実も認めなければなりません。私が初めてチャンドラーを目にしたのは「Early Edition」で、きっと役者チャンドラーの地=キャラに違いない!と思うほどの律儀で、生真面目な好青年振りを観て、即座に「死ぬまでに会いたい人」のリストにあげたほどです。
1月7日、TCAプレスツアーの制作発表会に登場したメンデルソーン(左)とチャンドラー。デビュー以来、実直を絵に描いたようなキャラを演じてきたチャンドラーは、「この作品に心魂を傾けた」と言います。四人兄姉の末っ子の私的体験を「Bloodline」に盛り込もうと、レイバーン兄妹のキャラ設定に積極的に参加するほどの気の入れよう。 Marion Curtis for Netflix
’我らが’コーチを演じ、「FNL」が秀作であったことも相まって、チャンドラーは米国では押しも押されもせぬスターにのし上がりました。しかし、「HOMELAND/ホームランド」「パーソン・オブ・インタレスト」「Longmire」など、テレビ復帰役としてオファーされた40男の役を全て蹴って、辿り着いたのが「Bloodline」なのです。
実直な役ばかりを演じるのは、役者として面白くないのは重々承知の上で、敢えて「汚れ役」を選んだ理由を尋ねたところ、「今だに、町で『コーチ、元気?』と声をかけられます。番組が終了して5年近くになるのに...そろそろイメチェンが必要かな?と思いました」と苦笑いのチャンドラー。
いつまでも、’永遠の好青年’を維持して欲しいチャンドラーも、今年9月で50歳を迎えるからでしょうか?「実直なキャラでも、これだ!と感じるものがあったら、引き受けていたと思いますが...」と必ずしも、コーチのイメージをぶち壊すのが動機ではなかったことをチャンドラーの口から聞いて、ほっと安堵しました。アンチヒーローが横行する昨今、善良なキャラを探すのは至難の技なのです。例えタイプキャストと非難を浴びても、いつまでも、’品行方正、実直キャラ’の箱に収まっていて欲しいと思うのですが....
しかし、クリエイタートリオの思惑は正に「国民的英雄コーチ・テイラーへの思い入れを逆手にとること」だったのです。シーズン1の頭では、コーチ同様の品行方正で、親孝行な二男として視聴者の目に映るジョンですが、ダニーと接している内に、次第に化けの皮が剥げて行きます。「翳りは、コーチ・テイラー/カイル・チャンドラーのファンへの挑戦!」と、グレン・ケスラーは手の内を明かしています。つまり、誰からも慕われる、尊敬されるお馴染みのキャラ=俳優が、心外な悪事を働いても、ファンはついて来るか?と言うことです。
クリエイタートリオの挑戦を受けて立ちましょう!ジョンは、根っからの卑劣な人間ではなく、環境と生い立ちが、救世主に仕立て上げてしまったからです。肉親、名声、秩序など、守らなければならないものが山とある人間の悲しい性が描かれている「Bloodline」は、「ダメージ」同様の秀作になりそうです。
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サットン・フォスターのTV復帰作は「Younger」
「Bunheads」(邦題:バレエ・ガールズ ~パラダイスへようこそ~)が冷酷に打ち切られて2年弱になりますが、ミシェルを好演し、テレビにも大勢のファンを作ったサットン・フォスターが、3月31日TV Land局の新コメディー「Younger」で復帰します。バンザーイと喜んだのは、私だけではありません。
左からジョシュ役ニコ・トートーレラ、ケルシー役ヒラリー・ダフ、(中央)ライザ役のサットン・フォスター、ダイアナ役ミリアム・ショア、マギー役デビー・マザー。 Photo Courtesy of TV Land
TV Land局は、全米の9千8百万世帯に、昔懐かしい古典番組(「ガンスモーク」「農園天国」「Murphy Brown」(邦題:TVキャスター マーフィー・ブラウン)「セックス・アンド・ザ・シティ」(以下「SATC」に省略)他)を放送してきましたが、ジェネレーションX(1961~81年生まれ)が視聴者ターゲットとなり、アラフォー向けの新作に力を入れる方針を発表しました。その第1作が、「Younger」と言う訳です。2010年から放送されたオリジナル番組「Hot in Cleveland」、11年の「Happily Divorced」、「The Exes」などのキャストと比べると、明らかに年齢が下がっています。
しっかり26歳に見えてしまうフォスターも、本年とって40歳!「SATC」の衣装も担当したパット・フィールド曰く、「衣装で若さを表現している訳ではなく、サットンの内から滲み出たもの」だとか。フォスターに秘訣を聞いてみたいものだ。 Photo Courtesy of TV Land
クリエイターは、「SATC」のダーレン・スターですが、舞台はマンハッタンではなく、今一番ホットなブルックリンです。ライザ(フォスター)は、アラフォーのバツイチママ。夫がギャンブルと不倫に走り、マイホームを抵当に入れたため、売りに出す羽目になります。しかも、高校生の娘はインドに留学していて、再就職しなければ食べて行くことができません。子育てに専念せざるを得なくなるまでは、バリバリのキャリアウーマンを自負していたので、15年振りに職場復帰を試みますが…第二の人生を歩き出さなければならないというのに、20代の面接官に「経験積み過ぎのおばさん」扱いされ、冷たい現実に直面するライザです。
親友マギー(マザー)に特訓を受けて、26歳のライザ(フォスター)が完成。14歳のギャップを埋める並々ならぬ努力が始まる。 Photo Courtesy of TV Land
たまたまバーで知り合った青年ジョシュ(トートーレラ)に同年輩と間違われたことに気を良くして、親友マギー(マザー)から26歳に戻る化粧、服装、知識など「鯖読み術」の特訓を受け、大手出版社のマーケティング部長ダイアナ・トラウト(ショア)のアシスタントとして再就職を果たします。
映画「プラダを着た悪魔」のアナ・ウィンター編集長を彷彿とさせるダイアナ(ショア)は、次々と入社して来るピチピチギャル勢をこき使う。ライザの「特別扱いなんか期待してません。子供じゃありませんから」宣言が気に入って、雇うことを即決したほど、ギャル達の特権階級意識にうんざりしている。
Photo Courtesy of TV Land
2年前にアシスタントとして雇われ、今や編集部員に出世したケルシー(ダフ)に助けられて、仕事に励むライザですが、母性本能を発揮する度にやばい事に...果たして、付焼刃はいつ剥げるのでしょうか?仕事も恋も、いつまでこんな綱渡り生活を続けられるのでしょう?
ケルシー(ダフ)は、一目でライザ(フォスター)を気に入って、あれこれアドバイスしてくれる職場の先輩。たった2歳鯖を読んでいるダイアナを嘲笑するライザとケルシーの会話があるが、人のこと言えた義理?と笑ってしまう。Photo Courtesy of TV Land
一つ気になるのは、「SUITS/スーツ」の似非弁護士マイク・ロスのように、秘密を抱えているキャラは、時限爆弾だと言う点です。ライザは歳をごまかしているだけと考えても、免許証を偽造する場面があるだけに、「歳だけ!」では済まない違法行為です。こんなお粗末な爆弾処理を目撃するために、5年余りハラハラしてきたの?と、「SUITS/スーツ」シーズン6に大いに失望した直後だけに、「Younger」も行き着く所は同じ?と懸念してしまいます。但し、コメディーだけに、ドラマより許される部分は多いのかも知れませんが…
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【ご報告】
みなさん、お久しぶりです。さがゆりこです。
このところすっかり更新が滞ってしまいすみません。
(C) TVGroove.com
すでに、オフィシャルブログで発表しているので、ご存知の方もおられるかもしれませんが、この度私さがゆりこは新しい命を授かりました。
そして、突然のことではありますが、出産・育児専念のため、3月31日をもって、芸能活動をお休みさせて頂くことになりました。
今までつわりがほとんどなく、また3月いっぱいまで仕事仕事の日々を過ごしていたこともあり、「母」になる実感がないというのが正直なところですが、今はただ家族が増える日を楽しみに毎日を過ごしています。
ここTVグルーヴさんでは、2012年8月より、私の人生を変えたといっても過言ではない「海外ドラマ」についてのブログをたくさん書かせて頂きました。海外ドラマや映画を通じて意見することで、私自身の幅も広がりましたし、自分を主張できる一種のツールとして「海外ドラマ」は私にとって必要不可欠な存在となりました。
キャスターとしての仕事では、人やモノの良さを引き出すことが求められましたが、海外ドラマのお仕事ではコメンテーターとして自分の主張や考えを前面に出すことができ、毎回楽しくお仕事させていただきました。当分の間は育児に専念することになりますが、いち海外ドラマファンとして、これからもたくさんの良質ドラマをチェックしていきたいと思います! ただ、今は妊娠中なので、シットコム系の和やかドラマを見た方がいいかもしれませんね笑(^^;)
TVグルーヴさんでのブログ更新は本日で最後となりますが、今後もTVグルーヴさんの海外ニュースをチェックして、知識を蓄積していってくださいね♡
(C) TVGroove.com
これまで応援頂きまして本当にありがとうございました!
2015.03.31 さがゆりこ
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夢落ち?死に落ち?「マッドメン」完結間近
※この記事には「MAD MEN マッドメン」のネタバレが含まれます
2013年、シーズン7を以って「MAD MEN マッドメン」シリーズを完結すると発表がありました。2014年、4月13日からフィナーレ・シーズン前半7話が放送され、約1年後の去る4月5日、後半「The End of an Era」(=時代の終わり)が始まり、いよいよ佳境に入りました。「ブレイキング・バッド」の最終シーズン14話を2年に振り分けて、高視聴率を獲得したAMC局の二番煎じですが、私はエミー賞獲得のチャンスを二倍にする策略と読んでいます。あれだけ賞と言う賞を総なめにしてきた作品ですが、キャストが誰一人としてエミー賞を獲得していないので、「最後のチャンス!お願い、お願い!」の哀願が込められているように思います。
プレスツアー時に配られた、シリーズ最後の番宣品。フィナーレシーズンの副題「The End of an Era」が入ったコーヒーカップには、コーヒーとウィスキーのミニチュア瓶が入っていた。 (c) Meg Mimura
AMC局は、1月10日プレスツアーに、クリエイターのマシュー・ワイナー以下、オリジナル・キャスト6人(ジョン・ハム、ジョン・スラッテリー、ヴィンセント・カーシーザー、エリザベス・モス、ジャニュアリー・ジョーンズ、クリスティーナ・ヘンドリックス)を集めて、最後のパネルインタビューを開催しました。当然のことながら、どのような結末を迎えるかは、一切明かされず、しかも撮影は半年前に完了していて、キャストが顔を合わせるのは久し振りと言うこともあって、ハムが「キャストは仲が良い、良い!」と繰り返す割には、何ともぎこちないパネルインタビューでした。
ピート役のヴィンセント・カーシーザー。最初で最後の個別インタビューで、ピートはドンに悪者にされた犠牲者で、根は善良なキャラと私の解釈を述べたところ、「ピートの真の姿を読み取ってくれた視聴者は稀!」と大喜びだった。最終的には、長い物には巻かれろ!で、妻と別居し、愛人を囲うあの時代の典型的な男になってしまった。 WENN.com
3月末、ジョン・ハムは、アルコール依存治療施設に入院していたことを明かした。元々、ドンと同様の暗い過去を背負っているハムをワイナーが’見初め’て抜擢したことを考えると、長年「救いようのない卑劣な女たらし」を演じた故に、飲酒に走ったという言い訳はとってつけたようだ。広報の手では? WENN.com
次作についても、「スピンオフなど、考えたこともない」と言うワイナーに対して、ハムは「失業したから、カーディテイリングのアルバイトを始めたんだ。洗車から内装まで、とにかくピカピカにするよ。この後、ホテルに駐車している人でも引き受けるので、よろしく!」と、はぐらかします。これに応えて、寡黙なカーシーザーが「一緒に始める筈だったのに、独りで向かいに店を構えるんだもんな~。参ったよ」と茶々を入れます。
シーズン2までは、幸せを手に入れようと暗中模索する1960年代の広告マンを描く秀作!と絶賛し、声を大にして推薦していた私です。ところが、シーズン3に入って「マッドメン」の世界では、どのキャラも人間として成長しないこと、善良なキャラを次々と弾き飛ばす卑劣人間集団でしかないことに、嫌気が差し始めました。以降、酒と女遊びの合間に業界の「プリンス」振りを発揮していたドン(ハム)が、商才など欠片もないのに、広告代理店の吸収合併戦に巻き込まれ、自暴自棄になって行く過程が5シーズンも続いてきました。
嘘で固めた、見掛け倒しの生活は止まる所を知らず、タイトルバックのオープニング動画が示すように、ドン・ドレイパーは奈落の底へきりもみ降下して行きます。5月のフィナーレ回では、奈落の底を垣間見ることになるのでしょうか?
【動画】「マッドメン」タイトルバックのオープニング動画
「LOST」の死に落ちに憤慨する声は未だに健在で、笑い種にするマスコミは後を絶ちません。番組のジャンル上、「LOST」ほど謎解きをする必要も負担もない点を指摘した上で、ワイナーは「どんな終わり方をしても、視聴者全員に喜ばれることは先ずない。怒らせようとか、がっかりさせようとか、そんな悪意はない。唯、単にこれまで観たことのないドラマにしたいだけ!」と述べました。一方、パイロットとフィナーレ回を演出したスコット・ホーンバッカー監督/プロデューサーは、「物議を醸し出すことは間違いないが、ドンの生き様に相応しい締めくくり。満足感はある筈」と、意味深の発言をしています。
ハム(左)と、クリエイターのマシュー・ワイナー。自分のビジョンを最後まで貫き通した数少ない放送作家として、テレビ史に大きな足跡を残した。本作のDVDに録音されたワイナーのコメントは、正にドン・ドレイパーへのラブレターである。 WENN.com
昨年12月30日に掲載した記事「有終の美を飾った『ホワイトカラー』」にも書きましたが、シリーズの終わり方ほど難しいものはありません。4月5日に放送された第8話「Severance」は、夢なのか現実なのか不明のシーンが多々あり、夢落ちをほのめかしました。様々な憶測が飛び交っていますが、私が観たい結末は?いずれも、タイトルバックのオープニング動画からヒントを得ていますので、ドン・ドレイパーがきりもみ降下して行くところを想像してください。
第一案
無惨に見捨てたキャラの報復です。慕っていた異母兄ドンから手切れ金を渡されて、失意のあまり自殺したアダム・ホイットマン(ジェイ・ポールソン)か、首吊り自殺したレーン・プライス(ジャレッド・ハリス)財務責任者の「霊」に苛まれて、ドンが高層ビルから飛び降り自殺する最期。
シーズン5で、ドンに助けを求めたが、冷酷に切られたレーン・プライス(ジャレッド・ハリス)は、自ら命を絶つ。エミー賞助演男優賞を獲得できなかったのが、残念でならない。 WENN.com
第二案
女性視聴者に最も受けると思われるエンディングです。ドンの唯一の彼女(愛人や不倫相手ではなく)フェイ・ミラー博士(カーラ・ブオノ)の仕返しです。シーズン4で、公私共ドンが散々利用した挙げ句の果てに、若い秘書メーガン(ジェシカ・パレ)に乗り換えた、才色兼備のコンサルタントを覚えていらっしゃいますか?フェイの場合、父親のコネ(?)を利用して、自ら手を下すことなく、ドンを’消す’ことが可能です。
フェイ・ミラー博士(カーラ・ブオノ)は、誘惑されて捨てられた才色兼備の心理学博士。60年代には珍しい独立独歩の女性だが、父親が暗黒街のボスであることを、ドンは忘れたのか?フェイの間違いは、ドンの秘密を聞いてしまったことだ。 WENN.com
いずれも、「ドンの生き様に相応しい締めくくり」だと思いませんか?
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トム・マイソンに追いつけ、追い越せ!新星ジョー・ドイル
2015年も、トム・マイソン(「スリーピーホロウ」)に追いつけ、追い越せ!とばかりに、英国やアイルランドからニューフェースが続々と登場しています。1月のプレスツアーで紹介された作品に出演している数人の中から、今回は英国出身のジョー・ドイルをご紹介します。
1月7日、プレスツアーの初日に、ナショジオ局の特別番組「イエス・キリスト 磔刑の真相」(原題:「Killing Jesus」)の制作発表パネルインタビューに登場したジョー・ドイルが、総勢9人のキャストの中で、寡黙ながら最も輝いていました。この作品は、去る3月29日、復活祭に先駆けて、世界で放送されたと聞いていますが、ローマ皇帝ティベリウスやユダヤ属州のポンティウス・ピラトウス総督の地位を脅かす政治犯として処刑された史的イエスを描いたテレビ映画です。
私が会ったのは、星の王子様が大人になったような雰囲気の好青年だけに、ドイルが好んで演じる邪悪な暗〜いキャラに仰天。キャラ毎に変身する、将来が楽しみな役者だ。 Frederick M. Brown/Getty Images
ミッションスクールに通った私は、幼い頃からキリストの生涯を描いた映画をこれでもか!これでもか!と見せられ、その度に感想文を書かされました。いくら配役を代え、切り口を代えても、内容にそれ程大きな差がある訳ではなく、感想文の題材に困って「キリストを演じた役者の青い目が綺麗だった」と書いたら、その部分に朱筆で二重線が引かれていました。カトリック信者でもないのに、何をどう感じろと言うのだろう?と、子供心に納得の行かないもやもやを感じたことを今でも覚えています。以来、子供の素直な感想を押し殺すカトリック教育に反発し、大人になってからはこの手の映画は敬遠してきました。
パネルインタビュー後のパーティーの席で、ユダの裏切り行為はうろ覚えの私は、ドイルを質問攻めにしました。もっとも聞きたかったのは、裏切り者イスカリオテのユダを演じることに、抵抗はなかったのか?と言うことでした。「リサーチして、僕なりにユダという人間を解釈し、信仰心からナザレのイエスについて歩いている他の使徒とは違う、当時の社会事情や環境を読み取れる生身の人間として演じました」と、ドイルは説明。繊細で思慮深い印象だったドイルが、如何にユダを演じるのか、是非この目で確認しよう!と決めました。
裏切り者の代名詞とまでなったユダを演じたドイル。長年、この手の映画を敬遠していたからか、作品の切り口が新しいからか、新たな発見があり、ドイルの好演も印象的だった。 National Geographic Channels/Kent Eanes
「9歳で、父(アイルランド人俳優トニー・ドイル)の芝居を見て、変身ぶりに感動しました」と言うドイルの発言から、豹変振りの説明がつくと言うものです。とは言え、両親は放任主義だったらしく、「親は役者の辛さを知っているので、反対する訳でもなく、勧める訳でもなく….好きなように生きなさいと言われました」と語ります。
10歳でフランスに引っ越し、幼くして異文化体験をしたため、ロンドンに戻った時には、英国の学校教育に違和感を感じたそうです。17歳で父親を亡くし、高校を中途退学したドイルは、特に何かになろう!と決めていた訳ではなく、バイトしながら、音楽活動に力を入れました。ある日、演技の基礎がなくても良い端役を演じたことがきっかけとなり、25歳でエージェントに恵まれ、2007年初の英国テレビシリーズに出演し、芸能活動の第一歩を踏み出しました。
2014年、NYに拠点を移した直後、エージェントに勧められてユダ役に応募。テープを送って数日後には、皮肉なことにロンドンに呼び戻されてオーディションを受け、1週間後に登板が決まりました。「イエス・キリスト 磔刑の真相」は、モロッコで2ヶ月余りかけてロケ撮影し、現在はルイジアナ州シュリーブポートで、WGN局の「Salem」シーズン2に全力投球しています。
「Salem」シーズン2から登場する魔術師セバスチャン・マルバーグ男爵を演じるドイル。1日16時間ほど、暗〜い、怖〜い’マイナス汁’に漬かっているので、撮影が終わったらハワイにでも行って、心身とも清めてきて!とお願いしてしまった。 WGN America
俳優しかない!と確信して生きてきた訳ではないので、「高校中退したのはまずかったかな?って時々思います」とドイルは告白します。ユダ役を見事にこなし、「Salem」ではドイツから新大陸に乗り込んで来た、魔術師セバスチャン・マルバーグ男爵を演じています。シーズン2に初登場のキャラなので、まだ映像を観たことはありませんが、「今回も悪役なので、今後ずーっと悪役しか回って来ないかも?」とドイルは笑います。
テレビや映画を観て育ったと言うので、特にお気に入りがありますか?と尋ねると、何と「シャイニング」や「バットマン」など、次々と挙がるホラー映画や暗〜い映画の数々。その上、最近観たテレビ番組の中で「ハウス・オブ・カード 野望の階段」が好きだとか….本当に、暗いのが好きなんですね?
幼い頃に目撃した父親の’変身’の醍醐味を満喫しているように見受けました。私の好きなジャンルではないので、次は両目を開けて楽しめるコメディーに出演して欲しいものです。
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