7月27日~8月11日まで、ビバリー・ヒルトンで開催された2016年夏のTCAプレスツアーは、これまでになく政治色濃いツアーとなりました。11月の大統領選を控え、共和党、民主党いずれも候補を指名したばかりだったので、当然ではありますが、腹黒ヒラリー?き印トランプ?のいずれに転んでも良いことはない=故に、世の終わりムードが漂い、達観しているカナダ人評論家達は、「カナダに逃げておいでよ」と誘ってくれました。
2016〜17年シーズンの新作については、追々ご紹介して行きますが、長年不作が続いていたドラマ界ですが、今年は「早く続きが観たい!」と思う作品が数本ありました。「敢えて選ぶなら....」の消極的な推薦ではなく、パイロット版が上出来で、大いに感動したからです。但し、あの感動を2話以降維持できるのだろうか?と言う不安は否めません。
今回は、2016年夏のプレスツアーのハイライトをご紹介したいと思います。プレスツアーに参加できるようになった2004年辺りに一度、HBOの贅沢なプールサイドパーティーで、ステーキ+ロブスターが振る舞われたことがあります。あれ以降、プレスツアーにかける予算が削減され、会場も食べ物も嘗てほど豪華なものは、完全に姿を消してしまいました。夜のレセプションは、ディナーではなく、カクテルとおつまみに変身、下手をするとお腹を空かせて我が家に戻ることも多々あります。そんなケチケチムードが続いて来た中、今年はTNTとTBSの両局の革新を目指してトップの座についたケヴィン・ライリー社長兼ターナー・エンタテイメントCCOがサンタモニカにあるレストランを貸し切って、丸ごとロブスターを大盤振舞いしました。
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ロブスターの他、トウモロコシ、アーティチョーク、ジャガイモなどの茹で野菜やサラダもたっぷり。溶かしバターは、しょっぱすぎて、テーブルに用意されていたマヨネーズに切り替えてロブスターを満喫した。ご馳走様でした。 (c) Meg Mimura
第二のハイライトは、8月6日に開催されたTCA賞授与式で、去年の注目の新人「トリプル・スレット+アルファ」レイチェル・ブルーム(2015年9月7日の「レイチェル・ブルーム、プリヤンカー・チョープラーの魅力でお薦め!」と、16年4月15日「2016年3月に開催されたエミー賞根回しイベント」を参照)が受賞したことです。
今年は12カテゴリーに6俳優/作品が選ばれ、最も得票数の高かった俳優あるいは作品にTCA賞が贈られました。毎年、私の好きな俳優/作品は候補にも挙がらず、当日の参加者か司会者目当てで参加するか、不参加を決め込んできました。ところが、今年は各カテゴリーに喜んで一票を投じる1名/1作があったので、ちょっと期待していましたが....
結果は御多分に洩れず、12分の1の打率という例年通りの結果となりました。夕方、この式に参加するためだけに、ビバリーヒルトンに車を走らせたのは、コメディー部門の個人賞を受賞するのが、「Crazy Ex-Girlfriend」のブルームだと判明したからです。
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到着したばかりのブルームにお祝いの言葉を述べた。エミー賞コメディー部門の主演女優賞に値する才能の持ち主なのに、テレビアカデミー俳優グループは何処に目をつけているのか!?今に始まったことではないが.... (c) Stewart Volland
ゴールデングローブ賞に次いで、TCA賞を受賞したものの、エミー賞は主要部門で完全に締め出されたブルームです。唯一、テレビアカデミーが認めたのは、ブルームとアダム・スラセンジャーが作詞作曲した番組の主題歌だけと言うお粗末さです。この才能が目に入らぬのか!と、諭したくなります。
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ご主人同伴で式に参加し、受賞スピーチに時間制限がないからと、番組に貢献してくれた人達を次から次へと列挙、謝意を表した。放送局CWからは、司会に借り出されたハイメ・カミル(「ジェーン・ザ・ヴァージン」のロヘリオ役)の応援団が30人近く参加しており、同局のユニークな作品の1年後輩にあたるブルームの受賞を祝福。 (c) Getty Images
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2016年の新作賞は、「ミスター・ロボット」が受賞。左からステファニー・コーネリアッセン、クリエイターのスタン・イスマイル、カーリー・チャイキン、ポーシャ・ダブルデイ、ラミ・マレック、クリスチャン・スレーター。エミー賞最優秀作品賞は、受賞できるか? (c) Stewart Volland
この日、数々のTCA賞受賞を果たしたFX局を代表して、評論家仲間で人気ナンバーワンのFX局&制作会社のジョン・ランドグラフCEOが、奥方同伴で参加しました。奥方は何を隠そうアリー・ウォーカーなのです。ウォーカーは、「プロファイラー」や「サウスランド」などでお馴染みの女優さんで、子育ての合間に最近は「Colony」にも出演中とか。
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ランドグラフCEO (左)と奥様のウォーカー。昨年も、ご夫婦で参加したが、早退(?)で、式が終わるまで待っていた私は、悔しい思いをした。 (c) Stewart Volland
そして、胸ときめくハイライトは、「ポルダーク」シーズン2の番宣に駆けつけたエイダン・ターナーに1年半振りに再会できたことです。英国では既に放映済みのシーズン2ですが、既にシーズン3(9話)が確約されており、余裕のバネルインタビューでした。
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2015年1月冬のプレスツアーに駆けつけたターナー(左)とエレノア・トムリンソン。旧「ポルダーク」のファンである母親に、「あんな大役が務まるの?」と演技力を疑われたとターナーが告白した。 (c) Rahoul Ghose/PBS
皮ジャン、黒装束、ヒゲ面、ポニーテールで登場したターナーは、一瞬テロリストに見紛う胡散臭さ(?)で、よく空港で拘留されなかったものだと思いました。面と向かうと初対面の時と同様、百万ドルの笑顔で、「久し振りですね〜」と懐かしそうに手を差し伸べてくれました。
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最近ヒゲ面がリバイバルしているとは言え、ターナーにはお似合いとは言い難い。折角のルックスが台無しだ!ヒゲ面、ポニーテールを覆面にしているのかも? (c) Rahoul Ghose/PBS
米国では9月25日から再開される「ポルダーク」です。シーズン1終了後、余りにも時間が経ったため、先週からシーズン1のまとめや2の予告編やインタビューを交えて、番宣スペシャルをかけています。10~13話構成のシリーズは、このような対策を取らない限り毎シーズン視聴者が減少して行くことを踏まえた上での、賢い作戦です。他局も右に倣えで、「お復習い編」を流して欲しいものです。
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シーズン2のロス・ポルダークの番宣用写真。この凛々しさが全世界の女性を虜にしている。 Courtesy of Mammoth Screen Ltd.
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